異世界に転生したらヒロインだろ!?

@An_KOhaKu

第1話 いやいや異世界転生と言ったらヒロインだろ!?

 私はただの戦闘系せんとうけいの村のヒロインに憧れてる女子高生、アキ

 ヒロインと言ったら恋愛だろ!?ってみんな思ってるよね?私は主人公とイチャイチャなんてものは興味ないの!!何がカッコイイ高身長の歳上イケメンだの、カワイイけどたまに出す男前歳下イケメンだの、他の人にはとても冷たいのに彼女の前だと甘えん坊になる同い年イケメンだの私のは惚れる要素も全くわかんない!男はみんな一緒だぁぁーーー!

 と叫んだら作者様や男好きに失礼なので心の中にしまうことに......そんなことはさておき、私はいつかいつかと転生を夢見ている。でもこの世界で転生なんてできない......そんなんことは重々わかっている。夢くらい、神様に願うくらいは許されるはずだ...!!と一日一回必ず祈って「またダメか」なんて胸が張り裂けそうな、心が折れそうなときもありました。でもそんなある日、目が覚めたら知らないとこにいたというなんともありきたりな転生方法でした。

「......」

 頬をつねることにした

「いッッッッッッッッたぁぁぁぁッッッッッッッ」

 かなり痛かった。てことはてことは!!?

 転生したみたいだーー!!

「夢が叶った!転生できたっ!」

 飛んで喜んだのだ。早速外に行ってちやほやされてるのかなー?なんて思った時もありました。

「あら、アキちゃんおはよう」

 え?

「おぉ、起きたかアキちゃん、今日も畑仕事お手伝いよろしくな」

 どうやら異世界転生したものの、高齢夫婦と一緒に暮らしていて、ただのモブ、村人さんでした......

「お、おはよー!フィナおばさん、テンおじさん」

 名の知らない二人に気づけば挨拶をしていたと、その時、色んな漫画や小説を読んできたからわかる、少しこの世界の記憶が頭に流れてきた。いいのか悪いのかその分私がいた世界の記憶が少し薄れてきたように感じた

「アキちゃん?黙り込んでどうしたの?どこか痛いのかい?」

 と心配そうにフィナおばさんは私の顔を覗いた

「あ、ううん!なんでもない!考え事!」

「アキちゃん、頼りないかも知れんがわしらを少しは頼ってくれよな?」

「ありがと!悩みが解決したら一から話すね!」

 二人はゆっくりでも大丈夫だからしっかり解決してねと優しい笑顔で言ってくれた。

 今のままじゃ永遠にモブだ、自分から、自分の力でヒロインになってやるー!と心の中で固く決意したのだった。


だが固い決意はすぐに壊れた

高齢夫婦と出会って(異世界転生してから)三年半と言う月日が経っていた......でもこの三年半畑仕事や荷物運びしかしてないと思ったら大間違いだ。ちょくちょくこの世界の記憶が流れてきていたのだ!まぁ、その分前の世界の記憶が薄れているけどね。

この世界なんと、魔法や能力があるみたいなんだけど!?ヤバくない!?驚きは一旦おいといて、例えば魔法だったらほうきで飛んだり、ステッキで物を出したり動かしたり天候を左右できるのだ。一方、能力は、動物と話せたり、呼び出したりもできたり、人の心に入れたり、手から火が出たり、水を出したり、風や光を操れたりする能力があるみたい

すごすぎない!?異世界はなんでもありなのか、私はどっちかと言うと......


どちらも使えない無能であった

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