第3話 私が見つけた新たな仕事はちょっと変わってる。
『あおちゃん、いつまでも笑っていて』
『おばあちゃんはもう長くは生きられないから』
おばあちゃんの言葉はいつも正しかった気がする。
おばあちゃんはいつも私の幸せを願っていた気がする。
でも、ごめんね。おばあちゃん、あたし幸せにはなれなかった。
休職中に趣味で俳優をやりたくてSNSを漁ってたら、見つけちゃったんだ。
【死体役募集中‼︎】
最初見た時は驚いたよ。でも、おばあちゃんが死んでから死が身近に感じて直感的に応募したら受かっちゃった。
それでねおばあちゃん最初の仕事は白いブラウス着てきてって言われたから着て来たんだ。
内容は犯人Aに後ろから刺されてそのまま倒れるという役で、後ろ姿しか映らないというものだった。
だいたい体感的には1時間くらいだったかな。
監督さんも役者さんも優しくて凄く良かった。
ここが職場だったら凄くいいのにって思ったぐらい。
替えのブラウスを持ってきて無かったから、そのままの姿で帰ったら職質されたというか心配された。だから、今度はちゃんと替えの服持っていこうと思う。
家族には私の内緒の仕事は伝えていない。
だって休職してそれで死体役してるなんておかしいと思われるでしょ。
おばあちゃん、生きていてくれたら私の今やってることも認めてくれるよね。
次の死体役は茶髪だから、染めなきゃいけない。大事にしてきた黒髪だけど役のためならしょうがないよね。
隣の家の青ちゃん日記 ソノハナルーナ(お休み中) @eaglet
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