第8話

 見慣れた天井を見つめている。

 何百回とみたことがあるはずなのに、なんだか初めて見るように思える。

 自分の高校生活が、ようやく始まった気がした。



 結はすっきりとした表情をしていた。

 それは、お風呂で疲れが取れたからだろうか。重くのしかかっていたものを捨てたことによるものだろうか。

 窓の向こうを眺めていた。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

天井、窓の向こう 模似森 @monimori

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ