人類が様々な情報を共有(シェア)する、いつかの未来。
それを運営するのは、世界の空を回遊する一体の万能量子コンピューターにて構成されたAI、セカイノクジラ。
そのセカイノクジラが企画する多人数参加型の鬼ごっこ、『ネバーランドゲーム』。
それに主人公・レイヤが参加する事となった。
彼の役はピーター・パン。
他の参加者から逃げる役なのだが、ゲームに勝てば一生遊んで暮らせる権利が得られるというもの。
その補佐役のティンカー・ベルは、女性型機械人形(オートマタ)・クジラコだった。
社畜であるレイヤは、過去の失恋を引きずりながら日々の生活に追われていました。
そこに、ピーター・パン当選の知らせが。
これはもう、一攫千金のチャンス。
負けたとしても特にリスクもないので、レイヤは参加を決意します。
それでは、一週間の鬼ごっこスタート!のはずだったのですが、補佐役のティンカー・ベルがおらず、レイヤは特技のパルクールを駆使し、孤独な戦いへ。
しかしすぐにピンチが訪れます。
その時、クジラコちゃんが現れます。
この登場の仕方がかっこいいのですよ!
まさに運命を感じるぐらい、彼女の姿が鮮明に浮かんできます。
そんなクジラコちゃんなのですが、クールな見た目と違い、天然なのです。
そこがまた可愛いのですが、どうやら他のティンカー・ベルと何かが違うようで……。
クジラコちゃんの謎に迫る時、この世界の事情も明らかになっていきます。
その時、この作品は現実にも起こり得る未来のひとつとして、心に残るものになると思います。
そしてレイヤも、様々な人達との交流を経て、成長していきます。
その中で育まれたもの。
それはまさしく、恋以外の何ものでもないと、読まれた皆様は思う事になるでしょう。
青年と機械人形の恋の行方はどうなるのか?
この結末に、驚かない方はいないでしょう。
時に明るく、時に哀しく、そして、それぞれの想いを強く感じるこちらの作品。
涙を拭くものを準備して、最後まで見届けて下さいね。
2023年最初のコメントレビューに選んだのがただいまブレイク中の沖田ねてるさんの「セカイノクジラのTyep ZERO」です。
去年から毎日更新を続けられています。
この作品はAIに管理された世界を舞台に「ネバーランドゲーム」というとんでもないゲームが繰り広げられ、その中で主人公が生き延び、恋をする話。
まずこの作品の最大の特徴ですが、キャラクターが個性的! なんかすごい沖田さんらしい個性的で強烈なキャラクター設定であなたは引き込まれます。
人気作はキャラクターが愛されると言いますからね。
そして、SFの空想の世界がすごいリアルに描かれていて、様々なワードがしっかり考えられている。細やかな構成になっています。
そして、恋愛のシーンはすごい甘酸っぱい、デスゲームの中のキュンキュンが味わうことができます。ジュワーって。そう、ジュワーッと。
様々なことが溢れ出していく! 色んな意味でレイヤの運命はいかに? 今からでも間に合います! 読むべきです!
本作はAIに管理された世界を描いた、いわゆるSFジャンルとなるのでしょうか。かといって主題に隠されたラブコメ成分が多めの作品であったりします。
主人公はいきなり面倒であり、魅惑的なゲームに参加することに。まあそこはゲームと言っても近未来の物語です。普通ではない状況が主人公を待ち構えています。
ネタバレを避けつつ、レビューするのはとても困難なのですが、一言で本作はSFラブコメです。ゲームという主題をこなしつつ、女生徒の関わりが主人公を一喜一憂させるというもの。コメディ要素もふんだんに織り込まれており、読者はクスッと笑いながらサクサクと読み進めることができます。
SFという世界観に溶け込むラブコメディー。ジャンルに相応しく魅力的な女性が主人公を惑わせます。時にジョークで受け流しつつ、時に真剣に受け止めたり。主人公の心情の揺れ動きを読者は楽しめる作品となっています。
年末年始と休みが続きます。一風変わったラブコメを読んでみませんか?
お勧めの作品です。