早起きできない男と同居人の日常

狐照

いつも通り遅く起きた朝の出来事

早起きは苦手だ。

だからいつも昼になる少し前に起きてしまう。

同居人からは文句を言われた事が無いので問題無い。

在宅ワークなので、寝間着のまま寝癖ついたまま終業出来るってのもあって、午前中起きる意味を見出せないのである、まる。

それに起きたらちゃんとするし。

仕事はちゃんと終わらせるし。

家の中の事は完璧にするし。

そう家の中の事だけは常に完璧なのである。

そう、俺は出不精を極めた駄目な男だ。

家でゲームをしたり映画観たり動画観たりするのが、大好きなのである。

そんな俺を同居人は許してくれている。

なのでもう何年もこの生活を続けさせて頂いております。


だけど俺と違って同居人はアクティブだ。

毎日外出するし、海外旅行も行く。

キャンプにも行くし、登山もする。

サーフィンもすれば釣りもする。

俺は、勿論付き合わない。

全部おひとり様でお楽しみ遊ばせている。

そうなると浮気とか心配じゃん?

交友関係とかも嫉妬するもんじゃん?

だけど、同居人は見た目も中身もコミュの塊、みたいなのを装い、孤独が大好きだ。

とにかく独りが大好きで、俺と出会わなかったからおひとり様で生涯を終えるつもりだったらしい。

遊ぶにしてもなんにしても絶対ソロなので、俺はいつも安心して送り出してない寝ている。

連絡はこまめに取り合うのがお互い好きなので、それで今日もお独り様楽しんでんなぁって実感している。

まあ浮気しててもいいけどって言ったらガチ切れされて、一週間しっかり躾けされました。


そんな引き籠りのプロとアクティブの塊が偶然出会って恋に落ちたのを、俺達は時々奇跡だ運命だって酒のつまみにする。

おうち大好きな俺と出会って恋に落ちてくれてありがとうございます、そう言うと、俺の孤独に寄り添ってくれてありがとうって返された事がある。

酔ってたけどお互い本音なのが分かって、照れ臭くって誤魔化すように激し目な行為に及んだの含め大事な思い出だ。

なにもかも正反対だけど気が合って、何年経っても楽しい同居生活は続いてる。


昨晩、そんな同居人になかなかにえっちな行為をされ、当然ながら俺はいつもより遅起きした。

なんならまだ眠い。

自分と俺の仕事が今日は休みだからって、あんなこんなことしやがって好き。

寝室からリビングへ出たらキッチンの方で音がした。

お昼ご飯を作ってくれているようだった。

顔も洗わず着替えもせず、彼シャツのままキッチンへ向かう。

文句のひとつでも言って甘えよ。

すごかったからまたしたいって言っちゃお。

良い匂いがするのですが、オムライスですか?好き。

のそのそ背後から近寄ると、爽やかな笑み浮かべ振り返られた。

朝から、元気一杯えねるぎっしゅ…。


「おはよう、お昼食べられる?」


「…おぁ…」


「あれ、声、枯れてる?お水お水…」


俺の呟きがあまりにも獣の唸りじみていたので、同居人が慌ててコップに水を汲んでくれた。


「…昨日、啼かせすぎちゃったかな?」


俺の頬を撫でながら微笑まれる。

俺は貰ったコップに口をつけつつ、ある一点から目が離せなかった。


同居人はアクティブだ。

晴天大好き!

夏日も平気。

外に長時間居るのが好きな人だ。

故に日に焼けている。

健康的で綺麗な肌してる。

そんでもって身体も鍛えているので逞しい。

ゆるマッチョである。

小麦色の肌の胸筋と背筋なんか一晩しゃぶれる感じだ。

だから身体にピタピタサイズのシャツなんて着たら、身体の良さがモロバレなのだが俺にしか見せないので良し。

その上朝のランニングとトレーニングの後らしく、シャワー浴びた感じ出てて、まずそれがえっち。

そしてピタピタサイズのシャツの所為で、御胸の盛り上がりが、乳首起ってんじゃんっ。

甘いマスクでとろけた笑み浮かべてる、場合じゃねぇよ同居人。

俺はコップをシンクへ、そしてたまらず抱き付いた。

むにゅうって、胸筋にほっぺ押し付けぐりぐりぐり…乳首を視激せんと顔を埋める。

柔らかな胸に暖かいで至福だ。

乳首が頬に当たるのもえっちで楽しい。


「え、なに?ふふ、朝からしょうがないなぁ」


と、言いつつ同居人が俺の下半身に手を伸ばしてきた。

当然彼シャツだけなので無防備なので、指が。


「ァ」


「ご飯、後でも、いい?」


独り大好き。

お外大好き。

だけど俺の事大好き。

同居人がそれを伝えるように俺にキスしてくれたから、俺も大好きって応えるように舌を絡ませた。

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