第1話2 女将のつぶやき
旦那さんと新吉さんがお隣の陽子さんを産院に連れて行ってくれた。
本当にあのお二人がおられて、良かった。
陽子さん、大丈夫だろうか?
でもここで悶々としていても、何の役にも立たない。
そうだ、お二人が戻った時に食べてもらえるような何か冷たいものを用意しておこう。
遅い時間だし、お腹に優しい甘いものはどうかしら。
冷蔵庫を覗く。
卵と牛乳がある。
ああ、そうね!そうしよう。
いつ戻って来るかわからない二人を思いながら、コーヒーカップを用意した。
ボウルに卵を割って砂糖を加え、砂糖がとけてしまうまでよく混ぜる。
ここに牛乳を入れる。
この牛乳は、北海道の牧場を営む友人から送ってもらった特別なもの。
彼女が心を込めて絞ってくれた牛乳は、きっと二人の疲れをいやしてくれる。
香りづけにバニラエッセンスを一振り。
それぞれコーヒーのカップにグラニュー糖とわずかな水を入れて、レンジでカラメルソースを作る。
うーん、好い匂い。
ここに卵液を漉しながら注ぐ。
泡を作らないように、丁寧に。
またレンジでゆっくりと火を通して、最後は余熱で。
冷めたら、冷蔵庫で冷やす。
お二人が戻るまでにつるんと冷たくなりますように。
お疲れさまのお二人のために。
※※※※※※※※※※※※※※※
写真とレシピはこちら。
https://kakuyomu.jp/users/9875hh564/news/16817330651029415254
https://kakuyomu.jp/works/16817330649769132177/episodes/16817330650998338565
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます