第44話
ご飯を持ってきてくれた桜。
僕は彼女と仲良く持ってきてくれたご飯を一緒に食べていた。
「んっ。おいしい」
持ってきてくれたのはTHE・和食って感じの料理。
良い値段のものを良い感じに使っているのだろう……どれも非常に美味しかった。
……ちなみに口移しで食べさせられるという地獄の扉は開かれなかった。
本当に良かった。
「「ごちそうさまでした」」
出された食事の量は僕にぴったりの量であった。
そのすべてを美味しく僕の胃の中に収めることが出来た。
「ふぅー。美味しかった」
「それなら良かった」
僕の満足げな言葉を聞き、桜が非常にうれしそうな笑みを浮かべて感想を漏らす。
「あっ。そうだ」
「ん?どうしたの?」
「いや、聞き忘れていたけど、僕はこれからどこで生活すれば良いの?前の家?それともここ?」
「ここだね。もう二度とお兄ちゃんが誰の魔の手にかからないよう……必ず守ってあげるから!」
「うん。そう。ありがとね、桜……それで?僕はこれからこの家のどこで過ごせばいいの?」
「ん?この部屋で暮らしてもらうよ」
「……ここで?」
僕のいる和室……テーブルに座布団に小さな冷蔵庫に布団に。
確かにこの部屋で生活出来るよう、ものが揃っている。料理はこれだけデカい家なのだ。専属料理人もいるだろうし、洗濯とかもメイドがやるだろう。
しかし、この部屋には僕の命とも言えるPCをはじめとする電子機器、ゲーム機がなく……それどころかテレビさえもない。
ここでどんな生活を送れというのだろうか?
「じゃあ、桜。僕たちが元々暮らしていた家からPC類取ってきたいんだけど、ここからあそこまでの道案内してくれない?僕、この家がどこにあるのかわからないから」
「ん?これからお兄ちゃんはずっと私と色々なことをするんだよ?そんなのいらないよね?一人でゲームするよりも全然楽しいよね!」
「んっ?」
僕は当たり前のように告げる桜の言葉と表情を見てこれ以上ないくらいの嫌な予感を覚えたのだった。
新作だよー、よかったら見てねー。
『ゲームの悪役貴族に転生した僕は悪役らしく女を囲い、貴族の強権で好き放題したいと思います。でも、断罪は嫌なので主人公陣営からは距離を取りつつ……待って!?こっち来るな、ヒロインどもッ!』
『https://kakuyomu.jp/works/16817330653098677965』
『カルト宗教の教祖は嘆きたい~神様に脅されてカルト宗教の教祖になった高校中退生は社会不適合者を狙って教徒にしようとした結果……ヤンデレ少女ばかりになったんだが?~』
僕の知らぬ間に高校が誇る美少女たちからの好感度が爆上がりしているんですがなんで?ついでに病み度も爆上がりしているんだけど……ごめん、お願いだからそこはついでで爆上がりしないで!? リヒト @ninnjyasuraimu
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