閑話:トークイベントその1
「さぁ、始まりました!Free Real Worldトークイベント IN 東京ゲームショウ 昼の部!司会は朝に引き続き私
「やっはろー!ゲーム系配信者のAKIだよ!!」
「こんにちは。イラストレーターのNatsuです。
「ど、ども・・・、底辺配信者だったはずのシンタです。」
俺は今、Free Real Worldのトークイベントに出ている。ん~~、何で??何でこうなった?俺は友人に誘われて遊びに来ただけのはずだったのに。いつの間にか拉致されてるし。その友人は会場の後ろの方で爆笑してるし。後で殴ってやりたい。
「の3人を迎えてお送りいたします。そして昼の部はA-Streamでも配信されます。配信をご覧の皆さま、見えてますか~?」
・見えてるよ!
・見えてまーす!
・おおおお!!!
・キューちゃん!!
・見えてるよー!
・AKI様ー!!
・シンちゃん!!
・Natsuさん素敵ー!!
リスナーがコメントをすると、俺の手元にもあるモニターにコメントが流れていく。それと俺の後ろにあるデカモニターには配信の様子と共にコメントが一緒に流れている。
「はい、たくさんのコメントありがとうございます。昼の部ではFRWについて、有名配信者の方々と語っていきたいと思いますー!。では一つ目のお題です!FRWを始めた切っ掛けを教えてください!まずはAKIさんから!」
「きっかけはゲーム内でも異能を使えるって聞いたからですね。私の異能って使うだけでも結構色々な制限が掛かってて、異能の訓練するだけでも一苦労だったんですよ。それがFRW内ならそんな制限などなく好き勝手使えるっていうことで、FRWプレイしようって思ったんですよ。私みたいな理由でFRWを始めた人も結構いるんじゃないですか?」
・わかるわ~
・一見大したことないような異能でも制限があるのよなぁ
・ランクEの異能でも使用するには申請が必要なの面倒よな
・FRWのおかげて異能の幅が広がったしな
・ほんと革命だと思う
「コメントも同意してる方が多いようですね。ランクEの異能でも未許可で使用したら罰則がありますしねぇ。それに20歳までに異能免許を取得しないといけないので、嫌でも訓練しないようにいけないので大変ですよ。もう少し緩和してほしい物ですね。さて、これ以上話すと政治だ何だで燃えそうなので話を戻しましょう!Natsuさんはどうですか?FRWを始めたきっかけなどは」
「私は仕事が切っ掛けですね~。当時無名のイラストレーターだった私がFRWの仕事をきっかけに一気に伸びたので本当に感謝してます~。最近は仕事が忙しくてあまりプレイ出来てないんだけどね~」
・今まで埋もれてたのが謎。
・キービジュアル本当神がかってた。感謝しかない。
・Natsuさんのキービジュアル切っ掛けで購入した
・あれのインパクトホント凄い。壁紙にしてる。
「おおー、コメントだとNatsuさんが描いたキービジュアルを見て購入したって人もいるみたいですよ。いや、凄いですねー。この会場に入る方でキービジュアル切っ掛けで買ったよーって人手挙げてください。」
司会のQさんが会場にいる観客にそう声を掛けるとパラパラと手が上がる。夏姉はイラスト一枚でゲームを買わせたのか。凄いな。そしてそんな凄いイラストを俺はまだ見てないという・・・。あとで調べておこう。
「結構いるようで嬉しいですね~。気合いれて描いたかいがあるというものです~」
「私もあのキービジュアルには驚きましたね~。このブースの上にも飾ってありますけど、描き込みが途轍もなく細かくてめちゃめちゃ綺麗なんですよね。もっとじっくり見たいよ~って方はFRWのグッズに描かれたものが幾つかあるのでそちらをご購入ください。ブース横の販売所か、通販サイトからお買い求めいただけますよ。」
・流れるような販促、俺でなきゃ見逃しちゃうね
・実際ビックリするほど綺麗で細かい
・あのクオリティが維持されてるのも凄い
・すでに買って飾ってる
・グッズで5万溶かした。感謝
「あ、既に購入してくだった方も結構いるようですね。ありがとうございます。ではシンタさん、FRWを始めたきっかけは何でしたか?」
「えーっと、リスナーから誕生日プレゼントとしていただきまして。」
「ほうほう、一体どうしてそのようなことになったのでしょうか?」
「いえ、誕生日配信でVRMMOはやらんのって聞かれて、リスナーが買ってくれるならやるかな~って言ったんですよ。そしたらリスナーが盛り上がっちゃったようで。誕生日配信したの夜だったんですけど、次の日の昼に届いたんですよね。ホントびっくりしました。」
「なるほどなるほど。リスナーに愛されてるんですね。羨ましいです。私も100億円ほしいのでまってます!」
・草
・今以上に金いるの?
・Qちゃん新人に嫉妬しないで
・情けないぞQちゃん
・あんた総資産100億超えてるでしょ!!ダメよダメ!
「およよ、私はリスナーに愛されてないようです。およよ~」
司会のQさんはこんなことを言っているが、彼女は総資産100億越え系の配信者として活動してるし、配信で何度も公言している。リスナーから「それ以上必要?」って冷たくされるのはいつものこと。むしろ愛されていると言っていいかもしれない。
「さて、気を取り直して、今度は一般人の方々のFRWを始めたきっかけも見ていきましょう。こちらはアンケートを事前にとってあります。回答くださった皆さま、ありがとうございます。それではアンケート結果ドンッ!」
1.ゲーム内で異能を使えるから:41%
2.家族・友人に進められて:22%
3.広告などで興味を持ったから:18%
4.グラフィックが綺麗だから:12%
5.その他:7%
「さてアンケート結果ですが、やはりゲーム内で異能を使えるというのを理由に挙げた方が非常に多いようですね。そして次に家族・友人に勧められてが22%と、人に勧められてが2位っていうのは中々珍しい気がします。で、3位に広告、4位にグラフィック、その他と続いていますね。では、いくつかコメントも頂いてますので読んでいきましょう」
——Sさんのコメント
ゲーム内で異能を使えるのは革新的。おかげでSランクの異能持ちで色々と使用制限がある私でも、ゲーム内なら気軽に使えるということで、今ではとても重宝しています。
「Sランクであることを自白する必要はありましたか!?自慢しにきたんでしょうか。ちなみにこれは日本人対象のアンケートで、現在日本のSランク異能持ちは3名のみ。つまりその3人のうちの誰かということですね。」
——Aさんのコメント
妻にオススメされて購入しました。普段ゲームをしない私ですが、システムが非常に面白くてハマってしまいました。特に戦闘がリアルで、スキル使用時の感覚が異能使用時と殆ど変わらず、まるで私に新しい異能が生えたかのような感覚になります。とてもいいゲームです。
「凄いわかる!戦闘が本当にリアルなんよ!あとここには書いてないけど、身体を動かすにも全然ラグがないし、自分の身体を動かしてるのと何も変わらないしね!」
「なるほど、言われてみれば確かにAKIさんのいう通りかもしれませんね」
——Bさんのコメント
グラフィックが本当にいい。グラフィックは既に限界点に到達したとよく言われますが、これはそれを越えてきてます。本当に驚きです。
「本当ですよねぇ。第二の世界とか世界を生み出したとか言われたゲームはありましたけど、これは現実の延長線というにふさわしい感じです~。絵に関わる仕事をしてる私としては、とてつもないゲームだなぁ~と思いますよ。」
「大人気イラストレーターのNatsuさんも絶賛するグラフィックということですね!」
その後も、トークイベントは続いていった。
———補足———————————―――――――――――――――――――
<異能の使用制限>
Eランク以上の異能の使用は基本許可制で、普段は異能を封じる魔導具を身に着けることが義務付けされている。使う際はいつどこで何の用途で使うのか申請する必要がある。Fランクは周囲への影響力が低いという理由で制限はなし。Exは異能ごとに定義されており、主人公の女体化能力は無許可で使える。
<異能免許>
『私は異能を問題なくコントロールできます』というのを示す免許。異能発現から5年以内に取得する必要がある。本文で20歳までに~~っていうのはそういうこと。ちなみに20歳ではなく5年以内と言ってるのは、ごくごく稀に15歳以外の年齢で異能を発現させる人がいるから。
男子高校生の配信者が女体化能力を得た話 雪乃大福 @naritarou_sinnabe
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。男子高校生の配信者が女体化能力を得た話の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます