この作品では様々な形での、「家族の愛」が描かれています。
家族だからこそ、なかなか正面切って伝えられないこともあったりします。とくに不器用な性格の持ち主は。
それでもきっと、いつだって心に持っているんだと思います。大切に想う気持ちを。自分はとくにあまねのお父さんと丈のお兄さんが好きでした。
紡がれるシリアスな物語は、読んでいると何度も胸が苦しくなります。
それでも今この瞬間を懸命に生きようとする二人の姿を見て、何度も涙を流しました。
辛い中でも明るく振る舞う人物たちの会話が好きです。そういう雰囲気がバランスをとってこの作品を支えていると思いました。
心打たれる二人の人生の物語、ハンカチを用意してぜひその目で確かめてください。