第5話

 私はこの街の中央の噴水のある公園で、彼とデートをしていた。 

 満天の星空の下で、私はふと、どうして神を信じようとしたのかと彼に聞いた。


 彼は言った。


「ヤケになっても、仕方ないと思ったんだよ。なんでかな。相手は神様だからかな? それと、辛くてもどうしようもないと思ったんだ。失ったんだからね。それなら、星降祭で星を拾った方が遥かにましだよね」


願い事はなんでも叶う。


それを知った近所の人たちから街の人たちにも噂は広がり、皆が皆、満天の星空から降る星を拾うようになった。皆、願い事を叶えたい一心で、必死に拾っている。


 今年も願い事が叶う星降祭。


 私はポケットいっぱいに星を拾った。

 彼も人一倍拾う。

 もう願い事は何もないのだけど。


 私の姉と彼の妹の命を取り戻してくれた……そう……願い事は私たちの神への感謝を知ってもらいたいだけ。

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星降祭 主道 学 @etoo

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