遂に、覚悟を決めたぜ。押忍!
与方藤士朗
遂に、覚悟を決めし男の弁や、如何?
神武皇紀2682年神無月某日。
押忍!
かの男は、父親と同学年になる先輩と、話していた。
いわゆる婿養子で結婚したが、妻に追い出されたという人物の話が出た。
彼は、そこで、吠えた。
・・・ ・・・ ・・・・・・・
前科について
彼は約20年前にも、2回ほど、縁談を実力粉砕したことがある。
その縁談はどちらも、母方及び父方の関連からのものであった。
どちらも、「婿養子」とやらを求めていた。
それに対して、彼は、激烈な破壊力ある言葉で実力粉砕している。
・・・ ・・・ ・・・・・・・
前科の弁 1
~彼の母に対して、彼が吠えた口上
わしゃ乞食じゃねえ!
そんな話を聞く(縁談を受入れる)ぐらいなら、米軍捕虜服を着て12月23日午前0時2分をもって、巣鴨プリズン13番刑場において、大日本帝国万歳、天皇陛下万歳三唱の後にA級戦犯として絞首刑になった方がましや‼
前科の弁 2
~田舎はいいよ、空気がうまいという相手(父方祖父の従兄)の弁に対する彼の弁
東京程度の空気も耐えられんようなら、わしは人間辞退して差し上げるわ。
前科の弁 2の2
~その縁談が壊れて数か月後のある日、相手宅に伺って
私はねぇ、田舎街の一つや二つ、叩き潰すだけの力を持ち合わせておるのでね。
・・・ ・・・ ・・・・・・・
そして、彼はかの日、遂に、ここまでの弁を述べるに至った。
そんな人生を送るぐらいなら、市ヶ谷の極東国際軍事裁判法廷跡で大演説の上、切腹したほうがよほどましであります。
・・・ ・・・ ・・・・・・・
結末?!
そこまで言い切った彼、自分の弁にいささか驚いた、わけでもないかもね。
あれ? どこかの誰かのような弁ですわぁ・・・。あ、三島由紀夫大先生ですな。
自分で言っていれば、世話はないわな。
これを受けて大先輩は、このように、おっしゃったそうです。
そうか、それだけの覚悟があるのなら、しっかり物書きとして書いていかなければならんわな。
・・・ ・・・ ・・・・・・・
彼の決意の弁
押忍!
これを機に、物書きとして、しっかり書いて参ります。
いずれは、生計を立てられるよう、より一層、精進してまいります。
押忍!
・・・ ・・・ ・・・・・・・
へびのあし
こんな奴に、縁談なんか持って行くのが野暮というものだろうね(苦笑)。
縁談を持って行くくらいで命がけになっても、仕方ないわな(わっはっは)。
と、彼は周囲から思われているとか、いないとか。
遂に、覚悟を決めたぜ。押忍! 与方藤士朗 @tohshiroy
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