閑話 実数の個数

 この世界は、無限を定義できるらしい。

 無限と言っても、それが値として定義されていない地球とは異なり、生星というこの星では1つの値として定義されている。

 無限という数はそれ自身が持つ性質として、無限の器を満たす事ができると言うものである。

 概念として無限の器という物を考える。これは9999無量大数でも999グーゴルプレックスでも、実数値ではパーセントはおろか、器の水滴一滴にすらならない。満たす事が出来ない。しかし[1]∞パー1グーゴルプレックスは、無限の器を満たす能力がある。これが無限の持つ性質である。


 ほおう。

 私、芹奈は無限までの実数の個数が気になった。

 例えば、5までの自然数の個数は5個である。

 では無限値[1]∞までの自然数の個数は幾つだろうか。地球では定義できない。しかしこれは[1]∞として値に書き表す事ができる。これが非常に嬉しい。

 次は、無限値[-1]∞から[1]∞までの整数全体の数を求めてみよう。これは[2]∞+1である。


 問題は小数以降である。十進数の時、10^[1]∞個の小数が存在する事となるが、二進数の時は2^[1]∞個と全く違う値となる。

 いいや、この数え方だと同様に10^[1]∞まで自然数が続く事となる。

 数え方を変えよう。

 勿論1/xやらe^xやらの関数では比較的大きい数の見逃しが多い。ここで使うのがゼロ除算である。

 1÷(1/2)は、1の長さを1/2の大きさに等分して得られる部分の総数であり、2個に分けられる。このように、1÷[1]0をすると[1]∞となる。


 整数全体と0から1の小数の個数より、実数全体の個数は[2]∞^2+1個と判る。しかし、幾つに分けるか、また幾つまでが実数かと定める必要がある。

 この世界でよく扱われる0と∞が、微積分で意味を持つ[1]0と[1]∞であり、普段数列や積分で計算に使う0や∞もこれである為、そう仮定し実数の個数を求めた。

 ふー。やっぱり求められる物だなあ。


 こういう事も、どうせ何処かの本にも書かれているだろう、と思っていたら普通に書いてあった。

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