#8 覚醒
⛩⛩⛩
黒餓鬼達の
聞こえてくるのは、
――
――
――こわいよね。
――仲良くしていたら
巴の過去の記憶が流れ込んできていることに気づく。
それにしても、ひどい言葉だ。人はどうしてこうも
根も葉もない
「
「
「
夕焼けに照らされた、田んぼのあぜ道。
小学校高学年くらいの男の子と女の子が、
「巴くん、どうして最近遊びに来ないんですか。お兄ちゃんも
「そんなの
「そんなこと思ってない……」
顔を
しかし、巴のその背中こそ、今にも泣き出しそうに見えた。
「見やがったな。人のプライバシーを」
巴の声にどきりとして、
目をうっすら開けると、俺の下に巴のうつぶせの背中があった。俺を
「ご、ごめん。見るつもりはなかったけど、なんか
俺は
「命は
自分の生活を
「そうだよな。巴はもう
俺達が
「やめろーっ!」
俺にはもう、箱にしがみついて守るだけの力はない。
つづらは動かず、かたく目を閉じて苦しみに
──何もできない
⛩⛩⛩
何かが飛んできて、一匹の黒餓鬼の手の甲に当たった。黒餓鬼が短い
金色の
黒餓鬼が
彼女がつくった
そこに黒餓鬼が群がり、金槌で巴を
「もうやめて」
美月さんの
「うっ」
嫌な予感。全身の
巴が
「巴の
俺は叫んだ。顔が
「そうです。一生、
美月さんも泣いている。
黒い
力も
巴を飲み込んだ黒い塊が、徐々に動かなくなっていく。
その時だった。
黒い塊に
その中に、巴がいた。まるで
その
――『
巴が目を見開くと、素早く
黒餓鬼のうちの一匹の
その一匹がこと切れる前に巴に金槌を投げつける。
俺は最後の神力を右手から放ち、命中させると金槌は消滅した。
「
巴が、ぞっとするような冷たい声で言った。
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