孤独な少年を救ったのは、ただ音を発するだけの機械だった

主人公の少年だけを残し、人類は病気で死んでしまった。
白い砂の大地と星空の間にいるのは少年ただ一人。
長い時を白い砂を食べながら孤独に生きる少年のもとに、ただ音を発するだけのアンテナのついたラジオのような機械が落ちて来る。
それをいつくしむ少年の心の様子が丁寧に描かれていてとても美しくて切ないです。
次第に音を発しなくなっていく機械……。
バラバラになってしまった機械に語り掛ける少年の姿に胸が締め付けられます。
とても素晴らしいSF短編です。どのような結末になるのか、ぜひ読んで欲しいです。

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