第6話 補論 ダイエットの方法論

 補論

 それらしく装う為に「補論」と称してはいますが、「おまけ」もっと正直に書けば、「蛇足」の類いで書かない方が良いかもしれないレベルの文章です(しかも本文より意味も無く長い)。ですから、専門家皆さんからは「幾ら何でも酷すぎる」と、指摘されてしまう話しだと、ご承知おき下さい。

 また、本文では、サラッと触れただけですが、食習慣と運動習慣からなるであろう「生活習慣」は、人の寿命をも左右する重たい事柄です。従って、軽々しく触れるべきものではないので、素人が「言い放つ」のはかなりの問題がありますから、無条件に受け入れずに、批判的な態度でお読みいただきたいとも、考えてはおります。

 そのような言い訳をし、ある種のアリバイ工作をした上で、好き勝手に書いていきましょう。まずダイエットすべき年齢層から考えてみましょう。人の成長、言い換えれば、老化の速度も含めて人間の肉体にはかなりの個人差があります。その主な原因は、遺伝的な問題でしょうが、少なくとも、成長期には、ダイエットはしてはいけないはずです(言い方を換えれば、この時期に過剰な体重であるのであれば、その責任は、本人では無く、保護者にある事になります)。具体的には、絶対に駄目なのは10代の方でしょう(人によっては20代前半も)。また、自分が60歳を過ぎているからかもしれませんが、その位の年齢になれば、変わる必要は無いのかもしれません(更に年齢が進めば、食も細くなり、たんぱく質等は、むしろ不足しがちですから、食い過ぎる位の方が適切かもしれません)。よくも悪くも、個性的な(しばしば非常識でビックリするような特異性や頑固で意味不明な信念をも含めてね)「らしさ」にこだわったほうが、素敵なような気がします。何故なら、ダイエット出来れば、確かに若々しさは手に入りますが、しかしそれは、しばしば同時に馬鹿馬鹿しさを伴う事でもあり(若い方、許してね)、所詮は、やがて死にゆく自分を多少の後悔を含めて納得させるべき時期、要は「晩年」だからです。もちろん、価値観の問題でしょうが…。 

 結果として、ダイエットを検討すべきなのは、20 歳から60歳頃までとしたいと思います。更にその中でも主に30 歳から50歳位の方を念頭に書いていきたいと思います。

 まず、食習慣全体から考えましょう。ダイエットからは、少々離れる感は有るかもしれませんが、要は、過剰な体重は、大きく捉えれば、失礼極まりない言い方ですが「間抜けな食習慣」から出来ているはずだからです。

 最初に、申し上げるべき事は、これといったアレルギーがない方やお医者さんに具体的に禁止されていない人に、食べてはいけない食物は有り得ないと言う事です。食べてはいけないとすれば、それは食物では無く「毒物」だからです。

 で、問題になるのは頻度なのです。私の近所のスーパーでは「金曜日は豚カツの日」と、称しています。けれど「週一」でそんなもん食ってたら「か~なり」ヤバイ体になるであろう事は明らかな事です(常日頃お世話になっているので、心苦しくはありますし、営業妨害かもしれませんが)。では「豚カツでは無くメンチカツにしよう」でしょうか。勿論、それもアウトです。「揚げ物」の具材を多少変えても大差はないからです。

 「食べてはいけない物等無い」と、書いた直後に「意味不明だ」と言われてしまうでしょうが、繰り返しにはなりますが、問題となるのはやはり「頻度」なのです。週一では無く、月一にロースカツ(豚カツ屋さんに行って、大して旨くも無いヒレカツを中途半端に選択するのでは、精神的にも×でしょ。食いたいものを喰うのが人の食生活の基本ですから?)を食べるのであれば全く問題はありません。同様に唐揚げだろうが、肉汁と称する油まみれのハンバーグの類、果ては天ぷら、或いは、脂ギッシュな中華料理の類でも、問題は有り得ないのです。

 結局、朝食或いは昼食は無理かもしれませんが、少なくとも夕食に関しては、一カ月の間に同じメニュー(既述したように〇〇フライのように具材を変えただけでは変えた事にはならないよ)の食事を摂らない事が、ポイントになります。

 「一カ月」のメニューの具体的なイメージが湧なければ、ぜひ料理本をご購入下さい(「一人前」のイメージが湧かないも含めてね)。色々と工夫されていてみているだけでも面白いと、思います(ネット上にも同じようにも思えるレシピが溢れてはいますが、企業が自社製品を買ってもらいたいから関わっている場合も多い上に、多様な面で偏っていて、結果、食習慣のバランスも悪くなるのでお勧めは致しません。)。

 また、日本はその時々に「旬」な食材に恵まれています。流通網も整備されているので、たとえば、「刺身」等の海産物や新鮮な牛乳や卵、或いは植物性蛋白、野菜類等が入手困難な地域は一部の離島等(住んでいる方、ごめんなさい)を除けば、ほとんど無いはずです。そのような多種多様な食材を様々な調理方法で仕立てれば、そのような献立は、少なくとも不可能では無いはずです(主に食事を作る方には嫌がられるとは、思いますが…。前記したように「料理本」をご活用下さい)。 但し、毎日、伝統的な和食や、「ヘルシー」だと称する低蛋白な食事は、けして万能な食物摂取ではありません。また、過度に脂質や炭水化物を忌避するのは、禁物です(たとえば、糖質制限は医師の監督の下で糖尿病の治療法の一つとして行われるべきものだと、認識すべきものではないでしょうか。素人が中途半端に上澄みを形だけ真似するのは長期的にはヤバイでしょ。要は、多様な面で偏らないバランスが求められているのに偏った食習慣になってしまうからです)。

 勿論、量的な問題もありますが、まずは、加工食品の場合は包装等に記載されているカロリー表示をみる習慣から始めましょう。物によっては「えっ。これって、こんなにカロリーがあるんだ。」と、思わず棚に商品を戻してしまう事もあるでしょう。また、書店等には食品成分表の類の書籍もあります。大した価格ではないので、これも、ぜひともご購入下さい。

 後ほど、運動習慣にも触れていきますが、たとえば、階段を一段昇る際に消費されるカロリーはわずか0.1カロリーです(私は、京都の市営地下鉄の階段で知りました)。当たり前ですが、100段登ってもたった10カロリーしか消費されないわけですから、ある食物、多くの場合に菓子類にはなるかもしれませんが、それを帳消しにするのはかなり厳しい事になります。私の大大好物の「かりんとう」等は糖分と炭水化物を油で揚げているわけですから、最低な食物になってしまいます(一袋まるごと一気に喰えば、ですが)。

 つまり、「高カロリーなものを食べておいて、体を動かせば何とかなる」は、残念ながら成立し得ない概念なのです。

 では、その運動(運動習慣)にいきましょう。本文では、「基本、デフは運動するな」と、言ったニュアンスで、誤魔化しておきましたが、ここからは、真剣に書いていきます。

 まずは、本文にも書きましたが、「習慣」にする事がやはり大事な事です。極端に言えば、雨が降ろうが槍が降ろうが、残業等でどんなに疲れていたとしても、運動しないと少なくとも気持ちの上では嫌な感じにならないと習慣とは言えないはずです。たとえ、本文にも挙げたように散歩だとしても、そうなるまでには、私の経験則では最低6カ月程度は時間を消費しないと難しいと、考えます。

 運動しないと違和感がある状態になってからダイエットを主に目的とする具体的な運動を考え始めるべきではありますが、各個人によってベターな運動はかなり多彩だろうとは、考えます。

 しかしながら、同様に本文に書いたように何でもOKと言うのも「無責任ちゃー無責任」かもしれないので、自分のした事を一例として挙げておきます。

 それはウォーキングです。時間的な効率はけして良好ではありませんが、習慣化した後にはお勧め出来ます(雪国に住んでいる方は、除かざるを得ませんが)。その理由は、まず費用的に安上がりだと言う事です。勿論、本格的にチャレンジしようとすれば、シューズ等に拘るべき要素も増えてはきますが、入口は大した投資はいらないからです。

 時期的には、10月頃から始めるべきです。やはり、真夏を筆頭に暑い季節はデブに限らず熱中症になる可能性がかなり高く危険だからです。また、秋が深まってくると、今度は全く運動効果を実感出来なくなり習慣化するのは難しくなるかもしれません。更に言えば、最も脱落する可能性の高い苦しい夏までに時間的な奥行きを持てるからです。 

 モノの考え方にもよりますか、特に用意すべき物はありません。大概の方は、スニーカー(それがカジュアル向きだとしても)や歩き易い服装は既に持っていると、思うので、それで充分です。その後、自分なりに歩き方も深化していくはずですから、多少の試行錯誤を経て道具は選ぶべきだと考えます。結果、世間の常識から外れても「その人らしく」でOKだと思います(たとえば、私はウォーキングシューズは使わずにランニングシューズ、それも「キロ5分用」のかなり固めなのを愛用しています)。

 まずは、30分間全力で歩いてみましょう。当然、続かないので、駄目だと判断したら、そこで止めて、残り時間は普通に歩き、次回は、少しでも長く続くように努力を繰り返していく形が良いと、私は考えます。

 「そんな時間はない」と、言われてしまうかもしれませんが、たとえば、時間が無いからと言って、真夏に何日も風呂にも入らずシャワーすら浴びないで平気な顔して、標準的な社会生活をしておられる方がいらっしゃるのでしようか。要は、こんな所も考え方次第です。

 で、30分では大した効果はありませんが(せいぜい5000歩、消費されるのは、160カロリー程度)、週3回程度(理想は毎日ですが天候等にも左右されるので)の頻度を前提とすれば、それ以上の時間を割ける人はけして多くは無いとも考えます。また、世間では「こうすれば、より効果的ですよ」と言ったちゃんとした専門家の解説もありますが、私に言わせれば、傍から見て奇妙なだけです。より速く歩こうとすれば、歩幅は広くならざるを得なくなり、歩幅が広がれば踵から着地するようになり、やがては、それに対応した腕の引きになるはずです。結果、自然に最適なホームになると、私は思います。

 それはさて置き、週休二日が前提にはなりますが、休日の内一日は長距離歩行に当てるべきだと考えます。具体的には、まず最初は1時間から始めて、最終的には3時間程度までは伸ばしていくべきだと、考えます。但し、過剰な運動は、かえって、健康を損なうものでもあるので無理しない事が求められます。

 その際には、水分補給やコース設定、服装や持ち物の選択等にかなりの留意点もありますが、膨大な文書量にもなりますので、今回は、割愛させていただきます。

 また、各市町村は、意外にそのようなコースを設定してくれているものなので、自治体のホームページ等で調べて下さい。

 但し、繰り返しにはなりますが「これだけ運動したんだから、今日は多少大食いしても大丈夫だ」は、成立しません。勘違いしないで下さい。維持はともかく、体重を減らそうとする場合には、運動は補助的な行為にならざるを得ないのです。残念ながらね。

 また、蛇足の蛇足にはなりますが、どうしても運動は嫌だから「何とかならないのか」と、言った類いの願望もあるとは考えますが、たとえば、全く散歩させないで犬の健康を維持する事が出来るでしょうか。私は、基本、猫好き犬嫌いではあるので説得力には欠けるかもしれませんが、そのような方法論がもしあるのであれば、或いは、イコールではないにしても、人にも応用出来る可能性はあるのでしょうが、残念ながら事実はそうではありません。つまりは「そうは問屋は卸さない」と、捉えるべきではないでしょうか。

 最後に、話しをまとめてみましょう。食習慣は、昔から言われている事を含めて(つまんねー言い方ですが)「好き嫌い無く、多様なモノを腹八分目」でしょうか。運動習慣は「焦らず、自分の生活の中で当たり前にする事」と、言った感じになると思います。

 また、私のような素人の経験則では、全ての方の見本にはなり得ないとも、考えますので、そこを出発点にして試行錯誤を繰り返して自分なりのスタイルを確立して下さい。

 私の暴論は以上と、なります。

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ダイエットは考え方次第 @takanosukan

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