修業

深川夏眠

修業


 少年は師匠の指示で図書館へ向かった。未知の物語を綴りたいと渇望しても貴様が思いつく程度の話は既に存在するはずだから、世界のすべての書物が収蔵された書庫を巡って片っ端から目を通せと言われたのだ。

 黒装束の司書が出迎え、疲れたら棺桶で休めと告げた。



                 【了】


*初出はnote(2015年?)

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修業 深川夏眠 @fukagawanatsumi

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