支援職、最強になる~パーティを追放された俺、微妙なハズレスキルと異世界図書館を組み合わせたらえらいことになった。は? 今更戻って来い? 何言ってんだこいつ?~
第16話支援職は女の子達から熱い目で見られる
第16話支援職は女の子達から熱い目で見られる
「レオ君、いいかな? 何でほんの1日で女の子が増えてるのかな? レオ君は真面目で謙虚で、頑張り屋さんで、純粋な人だと思っていたよ。でも本当はタラシ?」
いきなり突っ込んで来たのは氷の受付嬢ことシャーロットさんだ。でも何の話だ?
それと受付嬢の時と違ってのんびり……なんか凄く可愛い感じの喋りに思わずうっとりしてしまいます。言われてることは訳わかんないんだけど。
「シャーロットさん。レオは女たらしだぞ。だから早く諦めた方がいいと思うぞ」
「あら、それならアリスさんが早く諦めるべきじゃないかな? おかしいと思うな」
「シャーロットさん。レオは私が子供の頃から目をつけていたんだぞ。だから遠慮すべきだと思うぞ」
「女たらしなのに?」
「女たらしでも、私の気持ちは動かないぞ。私が我慢すればいいだけだから……だからレオがどんなによそで愛人を作っても、私は我慢できるぞ」
何の話? 俺は女たらしじゃないよな? ただの符術士の奴隷だ。女の影一つないぞ。
「あの。アリス、シャーロットさん、何の話? 俺が女たらしだなんて……俺、女の子に好きになってもらったことなんて一度もないよ」
するとアリスとシャーロットさんはみるみるうちに顔を赤らめて。
「「そういうところ!」」
どういうところ? 意味がわかんない。
「レオ様。お二人は多分ご機嫌が悪いのね。ここはお二人は放っておいて奴隷同士、僕と二人きりでゆっくり歓談するのね」
「「このクソ奴隷がぁ!!」」
え? アリスは奴隷を解放したいとか言っていたし、シャーロットさんは冷たかったけど奴隷を差別したりすることはなかった。誰にも公平に塩対応と冷たい眼差しを送っていた。
なのに何でクロエをクソ奴隷呼ばわり?
☆☆☆
なんか三人で俺をつまはじきにして三人で話しあいが始まった。
「ゼエゼエ。話はまとまったわ。確かにレオは特定の人を特別な人とは言ってなかったけど……なかったけど。え?……あわわわわわ! そ、そ、そんな! 本当は私のことが好きで好きでたまらない? そ、そんな! レオ! 直球過ぎる!? え!? そ、そ、そんなに私を愛おしそうな目で見つめないで! い、いくら私が未来の嫁としてふさわしいと思ったからっていったって!?」
スパーン。
氷の受付嬢のシャーロットさんが何処から出したのかハリセンでアリスの頭をしこたま叩いた。いつに間にアリスの取り扱い方法を学んだんだろう?
「全く、この自称王女様は脳が現実と妄想が混じってわからなくなる病に犯されているのね。だからレオ君に一番愛されているとか妄想を膨らませたんだね……レオ君が愛してるのは……いつも影からレオ君をジッと目で追って慎ましくアピールしていた私だよね? 私の愛情に気づいてくれましたよね。私、もう結婚式場を予約しちゃたんです。だから……きゃー!! 言っちゃった、言っちゃったぁ! 私の本当の気持ち言っちゃったぁ! 本当は熱い目で見てるのに冷たい目で見てる演技してたとか、いつも影からレオ君に便宜計ってたとこ言っちゃったぁ! どうしよう! 恥ずかしいよう!」
何の話? 俺はアリスをしばいた後のシャーロットさんの謎のデレに困惑した。
そもそも誰にデレてるんだ?
「レオ様。ポンコツな二人は置いてけぼりにして、今すぐここから逃げるのね。大丈夫です。僕は奴隷なのね。王道のヒロイン属性なのね。だから流れ的に僕達が結ばれるのが一番自然なんね」
結ばれるって、何が? クロエも意味がわからん。
「「このクソ奴隷!!」」
「「抜け駆けすんな!!」」
なんかこの二人、時々キャラ崩壊するな。何故か二人でクロエをハリセンでしたたかにしばいていた。
そして、三人は再び話しあいを始めた。
☆☆☆
「みんなおかしいよ。ひとまず休戦で、レオ君が誰を好きになるか見守ろうよと約束したばかりだよ」
「何言ってんの? 抜け駆けしといておかしいと思うぞ?」
「いえ、私は抜け駆けなんてしてないよ。抜け駆けしたのはアリスさんだよね?」
「は? 私? 私はこれっぽっちも抜け駆けしてないぞ?」
「あの、お二人共バカ丸出しで誰にでもわかるようにレオ様への気持ちがダダ漏れになってるのね」
「馬鹿って言った! 馬鹿って言った! レオを想う気持ちを秘めていつも冷静にしてるのに!」
「そうですよ。私だって、レオ君に気持ちを悟られないように気持ちを奥深くに沈めてるもん」
「お二人共心の声ダダ漏れなのね。気がつかないのってレオ様だけなのね」
「そんなことはないぞ! 私の密かな気持ちは完全に隠しているぞ! 誰にも気取られない筈だぞ!」
「そうよ。私の気持ちも奥深く留めてるよ。万が一にも気取られることなんてないよ」
「そう思ってるのお二人だけなのね。僕みたいに正直に言ってる方が潔いのね」
「「クソ奴隷は後から入って来て生意気言ってんじゃねえ!!!」」
「はうッ」
何故かアリスとシャーロットさんのキャラが崩壊しているような気がする。
それにしても、一体何をもめているんだろうか? 女の子のことは俺には良くわからない。
「あ! そうだ。どうでもいいことなんだけどね。レオ君達Cランクのダンジョン制覇したんだよね。だったら一気にレオ君のCランクへの昇格試験できるからね」
どうでも良くないよ。シャーロットさん……今日聞いた中で一番重要なことだよ。
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