おもうこと、2022

真田めも

第1話 payの種類、1種類になればいいのに。

ピッピッピッ。

レジを、打っていた。

時給900。一般的な最低賃金870円の地方都市のドラッグストアで。

なぜレジなんか打とうと思ったのか、これには理由がある。

地元で求人を探し、働くコトに関していきなり正社員はハードルが高いと、夏に思い立ち応募していたのだった。

当日は面接と計算問題。この計算問題が曲者だった。

かねてより私は算数、ひいては数学が大の苦手であって、高校生のときにはテストで17点を取るくらいだった。

そんな私でもなんとか採用されたのがここのレジ係。

以前古本屋でレジを打っていた事があり、扱った事があるのでできるだろうと思ったのも応募動機だった。

そんなわけでレジを打つ日々だったがーここのレジは非常に難しい。

まず押すボタンが多すぎる。

そして取り扱い商品が薬品だけでなく食品、カー用品など幅広く取り揃えている。

こんなものまで売っているのか。そう思った。

レジは立ち仕事だ。しかも急かされる。一人ひとりゆっくり接客などさせてくれない。

そんなわけで、レジのしごとがあまり好きではなかった。

のだが、品出しも含めてそれなりに頑張っていた。わからないなりに。

そうこうするうち、試用期間が終わる。

するとどうだろう。

店長からの「更新は難しいです」の一言。

なんでやねん!

まず君コロナでほぼ指導してくれへんかったやん!


いわく、元気がない、言われた事の指示通りできない。

ゴミ箱だけで10箇所あるところをチェックしろと毎日言われ、そこが抜けており怒られる。人のしごとが忙しそうなら気を遣って手伝えという。

いや、その仕事はその人のしごとですよね?それはそれでは?


愛着も正直なく、ドラッグストアにもう用件はなかった。

さようなら。短い間だけど疲れたぜ。

3ヶ月のアルバイト生活を終えた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

おもうこと、2022 真田めも @megmeg

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る