ほし
ある時から空に大きな星が出てくるようになった。それは月より大きく見え、雑な楕円形をしていて雑な周期で地球の周りを回っているらしかった。一時期はテレビをつければその星についての議論が繰り返されていたが、1、2年経てば慣れてくるものらしい、あまり聞かなくなった。人は空に違和感を抱えたまま生活は続くのだった。僕は最近星に関しての夢を見た。僕は宇宙を旅していた。バラの咲いた星や大きな木が3本ほど生えた小さな星などを見た。僕はそれらの星よりもずっと小さなものに心をひかれた。それは一人で持ち上げるには厳しいくらいの小さな岩だった。それは温かく、耳をすますと小さな声で歌っていた。歌い終わるとこちらを向いてニコニコと笑った。僕は安心して深い眠りにつくことができた。起きてすぐ空を見た。あの岩そっくりの形をしている。あの星もよく耳をすませば実は歌っているのだろうか。でもすぐに価値観が全く違うことに気が付いた。夢を通して僕が理解できるところまでやってきたあの歌は現実世界にいると認識できなかった。
小説を書く練習の小説 52Tellur/テルル @52Tellur
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