第46話 「一生友達ね!」と言ってくる幼馴染に彼女が出来た報告をしたら、幼馴染とも付き合いました。様子というか、状況がおかしいです。

「南~、おは~」


「南くん、おっはよ~」


「2人ともうーっす」


 三角関係も円滑に進み、俺達は仲睦まじく生活をしていた。

 日常生活だけでなく、もちろん性生活の方も。


 綺海と鹿野のどっちかと2人でする時もあるが、基本は3P。

 俺を2人で攻めるか、その逆。加えて、鹿野が綺海の事を好きなのもあって、百合も見れる。


 一石三鳥くらいの暮らしであった。


「今日、小テストあるらしいよ~」


「え⁉ 私勉強してないんだけど⁉」


「どうせエロゲーばっかしてるんでしょ」


「うっ……何も言い返せません……」


 綺海からの指摘に鹿野はしゅんと縮こまる。

 最初は不安だった三角関係だが、こう2人の笑顔を見ていると、それが嘘だったように思える。


 しかも、ただ仲良くなるだけではなく、百合にまで発展している……

 エッチの時、目の前で始まった時は目が離せなくなったからな。

 まさか! まさか2人がお互いの胸を舐めたりディープキスを繰り出すとは思ってもなかった。


 それに……下の方までイジってたし……。

 あれは天国みたいな光景だったな……マジで幸。


「南はちゃんと復習してきた?」


 ボーっとそんな事を考えている俺に、綺海は俺の頬を軽くつつく。


「あ~、ちょっとしたぞ?」


「その顔は嘘ついてる。どうせ鹿野ちゃんと同じでエロゲーしてたんでしょ」


「おっしゃる通りです、すみません」


 俺達が勉強をしていないことはバレバレのようだ。

 仕方ない。そもそも今日が小テストあるなんて知らなかったから。

 それよりも、初エッチのことで頭がいっぱいだ。


 あの後も、数回鹿野と綺海とそれぞれエッチしたものの、あの初エッチは超えられない。


「んじゃ、テスト午後の授業だし、2人ともお昼休みに教えてあげるから」


 やれやれとため息を吐く綺海に、


「やったぁ~! 綺海ちゃん最高好きぃ~!」


「ちょ、あんまくっつかないの」


「えへへ、ごめん~」


「南もそれでいいよね」


「おう、よろしく頼んだ」


「よろしく頼まれました」


 お昼休みに3人で勉強。これも数週間前まで考えられなかった事だ。


 幼馴染に彼女が出来たと報告をしたら、幼馴染の様子がおかしくなった。


 それは、幼馴染である綺海が俺の事を好きだからであった。

 今は、その彼女と仲睦まじく抱き合っている。


 普通なら、ドロドロとした関係になるであろうこの3人が、初エッチをしたり、勉強をしたり、エロゲーでしか考えられない光景を繰り広げている。


 考えもできなかったこの関係。


 俺の彼女と幼馴染が全員と恋人関係。それも驚くほど仲がいい。

 これからどんな出来事があるか分からないが、


「ほら、行くよ! 南くん!」


「ボーっとしてないで歩いて南」


「おう!」


 2人の笑顔があるだけで、何があっても大丈夫な気がする。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

「一生友達ね!」と言ってくる幼馴染に彼女が出来たと報告をしたら、どうも幼馴染の様子がおかしい もんすたー @monsteramuamu

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ