第45話 私のせいじゃないから//

「ねぇ、南ぃ……」


 途切れることなく続いたキスが終わると、綺海は荒い息のまま俺に聞く。


「このまま……シない?」


 綺海の右手は、俺より先に起きていた息子を触り、小首を傾げる。


「……シよっか」


 俺も、綺海の頬を撫でながら、そのまま下へと手を移動させる。


「……もう濡れてるの」


「んっ//」


 下を触ると、既に濡れている。

 準備は万全のようだ。

 朝からエッチとか……なんて幸せ者なんだ俺は。


 このまま最高な朝ごはんを頂こうとする俺であったが、


「2人でまた始めちゃってぇ~、お盛んだね~」


 ベッドの下の方から声が聞こえる。


「……んん⁉」


 すぐさま声の方を振り向くと、そこには、頬杖をつきながら、こちらを和ましく見つめる鹿野の姿があった。


「いつから起きてた……」


 綺海と少し体の距離を離すと、ため息を吐きながらジト目で鹿野の方を見る。


「うーん、綺海ちゃんが『いっぱいしたい♡//』って言ったところくらいからかなぁ~」


「んなっ……⁉」


「もっと見てたかったんだけど~、つい口はさんじゃった」


「挟まなくていいから! てかマジマジと見るな!」


「あうっ……叩かなくてもいいじゃんかぁ~」


 テヘッとお茶目に舌を出す鹿野に、綺海は頭にチョップを食らわす。

 ホントにお邪魔虫だよ。昨日といい、本当に雰囲気ブレイカーだよな。

 ここまで来ると才能まであるぞ?

 昨日の分は……色々楽しませてくれたから許すけど、今回は許すまい。


「それで~、2人は続きしないの~」


 再度ニヤニヤした視線をこちらに向けてくる鹿野。


「この状況で出来ると思うか?」


「そうよ……もうムード壊れちゃったじゃない」


 俺と綺海の間にも少し距離が出来たしな。


「そう? 全然今からでもできると思うんだけどなぁ~」


「その根拠はどこから?」


「うーん、昨日だってそうだったじゃん? だから今日もいけるって!」


 なぜか得意げにサムズアップする。

 昨日はなんといいますか……綺海がグイって来たから出来たのであって、今日は流石に綺海も萎えてるから無理だ。


 夜だから気分が好調してたってのもあったし、エロゲーもしてたからな。

 どちらも興奮してたと言うのが大きいだろう。

 まぁ、今も興奮はしているが。


「本当にできないって言うなら―――」


 と、鹿野は俺の方に近づき耳打ちしながら下半身を触って、


「私がエッチな気持ちにさせてあげようか?」


「ちょ! 鹿野ちゃん何してるの⁉」


「綺海ちゃんがしないなら、私が南くんの相手するんだよ~。綺海ちゃんムード無くなったからできないんじゃないの?」


「別に……そーゆー訳では?」


「しないなら、私が南くんを朝ごはんにするだけだからいいよ~」


 おもむろに鹿野は俺のズボンを下ろすと、「いただきまーす」と囁いて俺の息子を奉仕し始める。


「っ―――私だって! 私だってエッチなことするんだからぁ!」


 それを見て対抗心を燃やした綺海は、


「南、これは鹿野ちゃんのせいだから許してね」


「おまっ――! 何をするつもりっ……」


 俺の言葉を遮るように、綺海は自分の股を俺の顔へと押さえつけてきた。


「ひぁ……//……っあ//ぁ……ぁ」


 口元を抑えながら喘ぎを我慢する綺海。そして、見えないが、けたたましいバキューム音と吸い付きで俺の息子を奉仕する鹿野。


 朝からなんだよこのハーレム………エロゲでしか見た事ないぞ……?

 いつの間にか俺はエロゲで主人公にでもなったのか? 美少女2人に挟まれて、上下共にエロで囲まれている。


 マジ、死ねる。

 こうして、俺達の朝ごはんはそれぞれのカラダとなるのであった。





 数十分後、


「綺海ちゃん……おっぱい感度良いね//舐め回したくなるっ//」


「もぉ………舐めれるりゃんっ………はぁっ//」


 唐突に目の前で百合が始まった俺は、綺海に奉仕されてるのも相まって、過去一にバキバキになっているのであった。

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