第17話 破壊神降臨

「アイシャ!」

 ダンの絶叫がこだました。


 シヴァ神の額に埋め込まれたセンサーが緑色に点滅する。


「アイシャ……アイシャ!!」

 ダンの呼びかけに答えるようにセンサーが光る。ダンは光のシグナルを読み取ると立ち上がった。


「総員撤収!」

 ダンの声を聞きつけたアングラメンバーが次々と天の門をくぐってAWへと駆け戻ってくる。


 パニックに陥っていた天界人たちは武装したアングラメンバーが引き上げたのを見ると急にイキりだした。


「よし、不穏分子は全員殲滅だ! 行け、ジャガーノート!」


 シヴァ神の顔像が大きく目を見開いた。緑色の双眸がギョロリと動く。


「ヒッ!」

 視線に捉えられたマーティンはギョッと立ちすくむ。

 30m級のジャガーノートがゆっくりと動き出した。

 ミシミシと大地を軋ませながら一直線にマーティンへと向かって行く。


「違う! こっちじゃない! 粛清するのはAWの害虫共だ!」

 マーティンの慌てふためくさまを見て、シヴァ神の顔像は口角を上げてニヤッと笑った。

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