第2話

槇田は自宅に居た。

槇田はフリーターだ。その為シフト制で、

自由気ままに暮らしいた。


「はぁ」


特徴のない部屋。

なんの変哲もない天井をただ眺めていた。


「おはようございます槇田さーん」


槇田は飛び起きた。

玄関のドア越しの声に驚いた。


「セラフ金融ですけどいますかー」


槇田は忍者の様に飛び起きた。

極限まで足音を消して靴をとった。

携帯とサイフも。


「ヤベェヤベェ」


そういいながら窓から脱出した。


「アニキー窓から出てきました」

「ほら言うたら通りやろ」


一般人のカッコをした金融屋だった。


「まずっ」


そういうと槇田は走った。


「お前にげんなゃぁ」


鬼の形相で追いかける金融屋2人。

この時槇田は安良田のことを思い出していた。


「俺にも運動神経があれば」


槇田は早かったが最初だけだった。


「お前ぇ逃げるなゴラァ」

東京弁の金融屋のひとりが言った。

槇田は首根っこを掴まれていた。


「いてぇって」


「逃げるからだろぉうがよぉ」

東京弁の金融屋は顔をグッと近づけた。


「逃げるだろ」


「金返さんからちゃうんかい」

もう1人の関西弁の金融屋も槇田に詰め寄った。


「だって仕事続かないもん」


「こいつあかん舐めてますよ」

金融屋は槇田の様子に苛立っていた。


「電話する。お前相手してて」


東京弁の金融は槇田の襟を離した。

電話をかけつつ少し離れた。

槇田の襟は関西弁の金融屋が持っていた。


「お疲れ様です勝間さん。今例の客の所いるのですが、あいつ逃げて...」


槇田は東京弁の金融屋の電話を必死に聞いていた。


「教えろ金融屋。勝間さんって誰だ」


槇田は関西弁の金融屋に尋ねた。


「黙っとけボゲェ」


「おいおい、俺流石に死なないよな」


「黙っとけ言うてるやろぉぉ」


槇田は急に大きい声を出されて驚いた。

槇田が借金していたのは事実だった。

だが利子が法外で雪だるましきに増えたのだ。


諦めて東京弁の金融屋の電話に耳をすませた。


「えっここにですか。はい。わかりました。待っときます。はい。失礼します」


そういうと電話切った。

東京弁の金融屋は小走りで槇田の方に駆け寄ってきた。その時。


「イタタッー」


槇田は髪を引っ張られた。


「見つけたぞこの野郎」


槇田真上を向いていた。

髪を引っ張られていたからだ。

その顔を覗き込んでいる人物をみて

槇田は驚いた。


「てめぇ誰がぁゴリラだゴラァ」


顔を覗き込んで怒鳴りちらす



安良田だった。









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