2:花のような糸・後
わたしは父に怒られた。
この男は
それでも、今度は隣の男も口を出してこなかったので、わたしは
髪は
そのうちに、
その薄くて平ったい透き通るものは、魚の体を
本当に
それで、
高いところで、ぐるりと回っているルーの姿が見える。一頭きり。あのルーは誰のものだろうか。一頭きりだなんて、はぐれて困っているのだろうか。
そんなことを考えていたら、そのルーは真っ直ぐ、
ルーから飛び降りてきたのは、
「誰にも言わずに来てしまった」と言って、不機嫌そうに唇を引き結ぶ。わたしはやっぱり何も言えない。
中に入っていたのは、ホブトだった。爪の先ほどの、小さな赤い花。それが袋にいっぱい。
「
「
睨むような目付きも、不機嫌そうな唇も、前と変わらない。だというのに、どうしてだか前とは違って見えた。
「その……この前は、何も話せなくて、ごめん。それでも、また会って欲しい、
それだけ言うとそのままわたしの言葉も返事も待たずに、
白い布に羽を詰めて、
そうやって作った
オール・アキィトの髪飾りなら、小さい妹でも編めるかもしれない、教えてみようかなんて思ったりする。
名前の通りに
わたしはすっかり、
落ち着かないわたしの気持ちは、
その気持ちのままに
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