第一章 6-2
シュウシンカン帝国の歴史は
かつてヌーナ大陸は、人類最古の国家とされるカイン皇国により統一され、
しかし、今から
皇国は大陸の覇権を手中に収めた超国家であったが、それ故に都市部と辺境部の貧富の格差は激しく、また地方豪族や少数部族などの紛争の火種も抱えており、やがては大陸全土を巻き込んだ大戦へと発展していった。
皮肉にも皇国の
しかし、ヌーナ大陸における歴史観では、血統の継続性よりも徳の断絶を重視する傾向にあり、またキハツ自身が新国家の樹立を宣言したことから、帝国の公式見解においても皇国との連続性は否定されている。
一方、ハナラカシア王国は、皇国の将軍であった
もともと都市機能が発達した北部と食糧や資源などの供給元であった南部とでは、法の下では平等であっても一種の支配構造が形成されており、実態は
長年に渡り蓄積された民衆の不満が大戦を機に爆発し、ヤチホコ将軍を解放の象徴として奉り上げたというのが、今日における通説となっている。
そして、将軍の配下や南部の有力者たちが、オオトモ家を含む六大諸侯の祖となったことは既に語られたとおりである。
また、大陸の北端部では、霊峰タカチホへの巡礼と保全を目的として、旧皇国時代から特別に自治権を認められた宗教都市があった。
大戦勃発の折には、歴代の神皇が天人の末裔を
大戦の
一方、旧皇国の後継となる勢力はその
大戦終結後、帝国の
それはあまりにも執拗なものであったらしく、帝国の正統性を
しかしながら、その後の度重なる戦乱により、皮肉にも各地に建国された国家の大半が帝国に吸収されており、これを皇国への回帰と見る向きもある。
現在、大陸において独立を保っている国家は、三国同盟を除けば辺境の小国くらいであり、それらは隔絶された地理や民族問題などにより、帝国としても統治は困難かつ必要性は皆無であると位置付けられていた。
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