第4話 魁4

「ただいま、栞」


 ボクは会社から帰り、栞に言う。


「おかえりなさい、あなた」


 栞は微笑んで出迎えてくれる。


 その笑みがどこかぎこちないのも、再会して日が経っていないから、緊張してるんだね。


 可愛いボクの栞。


「ご、御飯食べる……?」


 おずおずと聞いてくる栞に、ボクは彼女を抱き寄せる。


「ううん、大丈夫。それより栞……」


 ボクは栞にキスをひとつ落として言った。


「今日もたっぷり愛してあげる」






 セックスを始めると、栞は可愛い声を出して、ボクを和ませる。


 もう子供はごめんだから、ちゃんと避妊して、セックスしてる。ずっと2人でいたいからね。


「栞、愛してるよ」






 たくさん愛してから栞に腕枕をする。 


 まだ少し、息を切らせてる栞に、


「栞、キミはボクがこれからもずっと、守っていくからね」


 そう言い、栞の髪を撫でると、決まって栞は涙を流す。泣くほどうれしいんだね。もう大丈夫だよ。ボクらの邪魔は、誰であろうとさせないから。いたらまた殺せばいいだけのこと。


「おやすみ、栞」


 栞をしっかり抱きしめ、ボクは目を瞑る。


 もう絶対に離れないように……。




 完


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

捻れて歪んだ愛のカレ 梅福三鶯 @kumokuro358

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ