024_しゃぼん玉を辿る。/佐藤 日向
作品リンク:https://kakuyomu.jp/works/16817330650608442636
・愚弟の感想
文芸作品を読んでいるのがよく伝わってきます。
意図していたのかは定かではありませんが、年代によって主語となる対象が変化していくのは面白かったです。
『小学生』『中学生』までは自分以外を主語にすることが多いのですが、『高校生』『大学生』と次第に自分を主語に据えることが増えて、『エピローグ 大人』にて、再び自分以外の主語が見うけられるように思います。
初見の感想になりますが、自分の実体験に近いほど自我がハッキリとしていて「僕は」という主語になっているのかなと思います。それによってリアルタイム感が出ているので、いまだからこそ書ける小説になっていると思いました。
印象付けるためか読点を多用しているように感じました。より効果的に使うためには、あえて使わないところを作った方がいいと感じます。
非常に整った文章と世界に対する俯瞰した観察眼をお持ちだと思います。
中編、長編も楽しみです。
・小山の感想
一つのテーマに対する観察眼が鋭い。しゃぼん玉というモチーフを人生における心情の変遷のものさしに置くのは非常にユーモラス。「檸檬」が好きというのもよくわかる。言葉選びも綺麗に澄んでいて心地よい。見たことのないもしもの世界を描きだすことが得意に見えるので、そこを伸ばしてほしくある。短編集で構成について勉強中だと思うが、もう少し大きな枠組みで話を作れるようになったらいい線いきそう。長編一本を通して書くのに耐えうるテーマが出せるかどうかが鬼門か。ちなみに僕は芥川龍之介の「蜜柑」が好きです。
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