023_贖罪の山羊は運命と踊る/黒昼

 作品リンク:https://kakuyomu.jp/works/16817330650042607252


 ・愚弟の感想

 現在連載中なので判断が難しいですが、物語の構成と世界観の構築がずば抜けていました。脱帽です。特に物語の構成のバランス感覚が素晴らしいと思います。

 序盤の視点保持者が主人公ではなかったというギミックも、搦め手だけれど王道で、この作品の面白さに繋がるいい手法でした。

 反面、初見の読者が主人公だと思いこむであろうソフィアがなにをしたい人物なのか具体的に分かりづらいことは非常に惜しいと感じました。どこに行ってなにがしたいのかという『見せかけの目標を置いておく』などの工夫があれば、話の進みが遅いと勘違いされないのかなと思います。実際はとてもテンポよく話が展開されているのに、誤読されるのはもったいないことです。

 連載中ということで、まずは作品の完結を楽しみにしております。


 ・小山の感想

 今回の趣旨とは異なるが、今回の自主企画がコンテストであったなら、大賞はこの作品。

 よくエンタメ作品を勉強しており、巨大コンテンツのやり方をきちんと踏襲できている。

 設定、キャラクター、エピソードと、脱帽するしかない完成度だ。

 ただし、世界観についての提示が薄いことが少し気にかかる。

 しかし、2章1話をプロローグとして前に置くのも平凡すぎて詰まらない。

 1話冒頭のソフィアの体感を描いたシーンに、アプトフォルスに対する感慨とその情景を今よりも入れ込むことができれば、よりワンランク没入できる作品になるだろう。

 なんにせよ非常によくできた作品であることは間違いない。

 個人的にはぜひとも詳しい話がしたいので、discordで開催予定の感想会の方にも参加してくれたら嬉しい。


 いや、飾った言葉よりこっちのがいいか。来いよ、遊ぼうぜ。

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