　・愚弟の感想

　兵器を擬人化する、という漫画やゲームでも人気の設定を用いた戦記でした。女の子に武装させるという範囲まで含めると現代では根強い人気を誇る組み合わせです。

　重苦しい架空戦記とは異なって、女の子を登場させることで作品が華やかになるのもいいと思います。読者への間口を広げる配慮もなされていると思います。

　しかし、物語の展開に関しては玄人向けに感じました。

　ミリタリーに明るくない私にとってはなにが起きているのか分からない場面も多く、数話で初戦が終わるという展開は早すぎました。

　もちろんついてこられる読者に向けて書ければいい、というのであれば問題はありません。制作スタイルや執筆目的は人それぞれです。

　ですが、もし戦記を普段読まない人にも読んで欲しいということであればキャラクターたちの目的や感情にフォーカスした方がいいのではないかと感じました。

　・小山の感想

　火葬戦記を目指した仮想戦記。

　好きこそものの上手なれとは言うが、傾倒しすぎた好きは同類しか理解できないもの。現実準拠のミリタリ小説は書いている方は楽しいかもしれないが、読者はもっとファジーにファンタジーなものを求めている。

　不思議要素を取っ払って仮想戦記として構成しなおすか、それともミリタリ要素、特に砲塔や爆弾・艦種機種名などの具体的なワードを減らし、不思議武器娘の火葬戦記にするか。

　どちらを選ぶも道だと思うが、両天秤にかけているうちは、一兎をも得ないかもしれないことを覚えておこう。

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