第4話 なんで知ってるんですか?
今週は試合が無いので練習だった
佐々木コーチは来ていない
社会人サッカーの試合らしく自分のサッカーに行ったそうだ
佐々木コーチがいない時は村上コーチが仕切る
村上コーチは5年生のタクミの父親でいつもは5年生を中心に教えている
タクミは5年生だけど実力はチームの中でも上位で6年生の試合も常にフル出場だ
6年生の僕にも威張って来るのでたまにケンカもするが僕とタクミは仲良しだ
2人1組になる練習の時にたまたま近くにいたユウキと一緒になった
「えー空と組むのかよ?空とじゃ練習にならねーよ。」
ユウキが文句を言っている
すると村上コーチが来て
「じゃあ空はタクミと組んで1対1をやっててくれ。ユウキは俺と組んで基礎をやろう。」
と言ってきた
「空とタクミ?俺とタクミの間違いでしょ?空が基礎でしょ?」
ユウキが笑っている
僕も間違いだと思った
「空もタクミも毎日自主練でやってるから基礎は十分出来てる。ユウキも頑張らないと空にもタクミにも勝てないぞ。」
村上コーチは真顔で言った
ユウキは納得いかない様子だったが渋々言う事を聞いた
なんで村上コーチは僕が毎日練習してる事を知ってるんだろう?
不思議に思った僕は練習の後に聞いてみた
「コーチはなんで僕が練習してる事が分かるんですか?」
村上コーチは笑顔で
「ボールの触り方を見ればすぐに分かるよ。空のトラップはチームの中でも上手い。毎日パスの練習をしてる証拠だ。ボールタッチの練習をしてるのも良く分かる。これからも頑張れよ。」
そう言って僕の頭を軽く撫でた
なんだか嬉しい気持ちになった
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます