第3話 残念ながらザコキャラ

次の日


学校の朝礼で僕達サッカー少年団のみんなが前に呼ばれた

実は5年生の頃最後の地区大会で3位になったのでその表彰だった


僕も前に行くと

「空は関係ないじゃん。試合出てないんだし。」

レギュラーのユウキがバカにして言っきた


「先生はチームのみんなを呼んだろ。それに同じチームの仲間なんだから関係無くないよ。」

セイギが少し怒って言った


セイギはチームのキャプテンでその名前の通り正義感の強い子だ

そんな事はお構い無しにユウキが続ける


「頑張ったのは俺達だろ?」

セイギが睨み付けてユウキは黙った


僕は頑張りたいけど試合に出れないからしょうがないじゃんって思ったけど何も言わなかった


次の試合は出してもらえる様に練習を頑張ろうと心に誓った



学校から帰って宿題を終わらせるとすぐに父さんが仕事から帰って来た

いつもは父さんの

「行くぞ。」

が合図なのだがこの日は僕から

「行こう。」

と言って近くのグラウンドに練習に行った


学校での事があったのでいつも以上に気合いが入っていたので父さんがビックリしていた


「今日は本当に動きが良いな。その勢いで練習すれば嫌でも上手くなるぞ。」

と嬉しそうに言っている


学校での出来事を父さんに話すと笑いながら


「良かったじゃん?」

と言ってきた


僕は訳が分からなくて凄く嫌な気持ちになった


「人の事を笑ったりバカにする人は主役にはなれない。残念ながらザコキャラです。いつだって主役はバカにされる方だ。ってなんとかって言う凄いコーチが言ってたぞ!バカにされながら頑張ろう。」

と笑顔で言われた


「ずっと練習してると急にスイッチが入ったみたいに練習の成果が一気に出る時が来るらしい。スイッチが入った時、お前は最高の主役になれるぞ。な?すげーワクワクするだろ?」


父さんは本当にワクワクしてる様だ

そう言えば川嶋コーチもスイッチの話してたな

なんだか僕もワクワクしてきた

体か軽くなった気がして嫌な気持ちが吹き飛んだ


もっともっと頑張れる


バカにされるのも悪く無いかもって思えた日だった

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