第2話 上手くなってるのかも

次の日


毎週月曜日はスクールに通っている

元Jリーガーの本多コーチとキーパー専門の川嶋コーチがやっている


本多コーチはとにかく熱くいつも大きな声を出しているが一生懸命色々な事を教えてくれる

良いプレーをすると

「good。」

と言うのが口癖だ


川嶋コーチはいつもやさしく自分の息子も小学生の頃試合に出れてなかったらしく同じく試合の出れない僕を気にかけてくれている


スクールに着くと川嶋コーチが近寄って来て

「昨日の試合はどうだった?」

と聞いてきた


僕は1度も出てない事を伝えると

「成長のスピードは人それぞれ、続けていれば急にスイッチが入いる時が来る。心配するな。確実に上手くなってるぞ。」

と言ってくれた


スクールでは1対1、2対2の練習がメインだ


2対2では2点シュートを決め2アシストできた

2点目のシュートの時は相手をかわして左で決めた

川嶋コーチが小さく頷きながら


「完璧。」


と小声で言ってるのが聞こえてしまい僕は思わずにやけてしまった


「そらー、グーーッドー。」


本多コーチの大きな声が響き僕に手をグーにして向けてきた


僕はまたにやけてしまった


自分が本当に上手くなってるのかもって初めて思えた日だった

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