神の都合で異世界転移〈定番チート生物スライムになったので、強くなって自由に生きたいと思います〉

第73話

「これで、拠点復活。大豆畑が、また一から始めなきゃ行けないのが残念だけど。まだ枝豆は残ってるしなんとかなるでしょう」

元の拠点に作った大豆畑はそのまま放置してきてしまったので、また一からのスタートなってしまったのだけは残念だな。

まだ、畑が無事かも知れないけど。

魔物に荒らされてる可能性の方が高いよな。

それに、竜が帰ってきたことにビビって大人しくなっていた魔物も普通に活動してるだろうから、元のキャンプ地まで戻ろうとするとかなりの数の魔物と戦わないといけない。

「そう言えば、トラップ地帯も作り直さないといけないのか」

すっかり忘れてたけど。拠点だけじゃなくて

強い魔物と戦う時に、こちらに有りになるようにトラップ地帯も、もう一度作る必要がある。

「トラップ地帯は焦って今日作る必要はない。それより小腹がすいた」

確かにちょっと小腹がすいたよね。

フライドポテト作るか。

切って油で揚げるだけでも作れるし。

ダンシャクがドロップした、カード化したジャガイモは泥もついてないし、芽も出てないので、下処理がすごい楽。

皮も剥かずに、ただ細く切るだけでおっけー

後は油に入れていい感じに揚がるのを待つだけ。

「これだけ有れば充分でしょ」

正直、作りすぎた。ちまちま作るのって面倒臭いしってジャンジャン揚げてたら、1kgぐらいのフライドポテトが出来上がっていた。

まぁ、沙希の異空間収納があるしなんとかなるだろう。

3人で食べきることも出来なくは無いし。

夕ご飯前の間食としては量が多いだけで。

油が冷めたら、汚れだけ吸収して、もう何度か揚げ物に使えるようにしておこう。

植物油、まだこっちの世界で見たことないし。

（オリーブオイルなら魔物がドロップしますよ）

それじゃ、その魔物がこの島かダンジョンで出てくることを期待するしかないな。

野菜をドロップする魔物がちょくちょく出てくるし可能性は有るんじゃないかな。

「味付けが、塩だけってのも飽きるね」

「確かに、別の味も欲しい」

「そうですか？油を量使わないと行けないのがネックですけど。美味しいですよ？」

アレーネは塩味だけでも飽きないって言ってるけど。

俺と沙希は別の味付けも知ってるだけに、塩だけだと飽きが来る。

「ケチャップは無理だけど。トマトピューレなら直ぐに作れるから、それを作ろうか」

ケチャップはトマト以外にも色々入ってるから作るのは難しいけど。トマトオンリーのトマトピューレなら作れる。

裏ごしが中途半端になると思うけど。

トマトもゴブリン・シーフがドロップするから少し持ってるし。

一度席を立って急いでトマトピューレを作って帰ってくる。

「思ったより減ってるね」

飽きるとは言っても、なんだかんだ手が進むのがフライドポテトだからな、揚げたてなら尚更。

結局、三人で1kg綺麗に食べきってしまった。

夕飯の時間をずらそう。

食べないと食べないで、深夜にお腹がすくだろうし。

のんびりできる時間が出来たので、刻印銃をフルオート化する為の方法について考え始める。

「そうだ！ガスブローバック！」

そう言えば、今の刻印銃ってエアコッキングのエアガンみたいな物だよなとふと思ったことから、いい方法を思いついた。

殺傷能力を持った弾丸を発射する銃だから、実銃の構造しか頭の中に無かったけど。

発射方式的にはエアコッキングのエアガンの方が近い。

なら、衝撃で弾丸を瞬間にチャンバー内に空気を発生させれば、フルオート射撃出来るんじゃない？と思いついたわけだ。

それより、ガスブローバックエアガンを再現する方が確実だな。

出来そう魔導知能？

（刻印術で気体を発生させるなら。予め圧縮した気体を貯めておく場所が必要なくなりますね。と言っても、今の刻印銃より大きくなると思います。それにリコイルショックが起きるようになってしまいますが？）

それは仕方ないでしょう。サイズもむしろ今の刻印銃がコンパクトすぎるから2回りぐらいなら大きくなっても全然余裕だし。

リコイルショックについても、フルオート化を目指すなら仕方ないと思うけど。

圧縮空気でどれぐらいの弾速が出るかの方が不安だな。

威力に関しては、弾速なくても爆発弾を使えば良いかも知れないけど、避けられそうだしな。弾速ないと。

と言っても、アレーネがルーン魔法を使えるようになれば、刻印銃の改造をそこまで頑張らなくてもいい気がしてるんだよね。

俺もこっちの世界の身体強化が使えるおかげで、鎖鎌でも普通に戦えるし。

牽制用として使えるだろうから、刻印銃作りは止めないけど。

って事で、凄い高性能なものは求めてないから取り敢えず、ガスブローバック式で刻印銃のパーツの製造をお願いします。

（承知いたしました。ですがマスター。材料がもう足りません）

Oh……緑鉄が足りないか。盗賊モドキから貰ったもので元から沢山あった訳じゃ無いもんな……

竜が来たら、この島で金属が手に入るか確認してみるか。

もしかしたら教えてくれるかもしれないし。

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読んで頂き有難うございます。