やっぱり正当防衛でしたよね。
あの場で蒼さんがすぐに救急車を呼ぶか通報するという判断をしていたら、こんな悲劇は起こらなかっただろうに、彼女は小弦を守ることだけで頭がいっぱいだったんですね。
過去の事件の時も弟を守ることが第一優先でしたものね。
あのとき彼女も逮捕されていたら今回の悲しい自殺はなかったのかどうか……それは誰にも分かりませんね。
非常に読みごたえのある物語でした。ありがとうございます!
作者からの返信
コメントありがとうございます。
お察しの通り正当防衛です。
高千穂は「無意味じゃなかった」というようなことを言って
取り繕っていますが、実際のところは。
そんな虚しいエピソードがまさかの最終回でした。
作者性格曲がってんな。
まっすぐで、だけど少し短絡的で。そうやって愛するものを
守ろうとした蒼の唯一の救い、あるいは呪いは、せめて
彼女自身は力を尽くした満足の中で死ねた「かもしれない」
ということでしょうか。
お褒めに与り光栄です。長いような短いような連載に
最後までお付き合いくださり誠にありがとうございました。
辺理可付加
完結おめでとうございます。
これが高千穂さんの原点だったのですね。本編中で彼女の前に、特殊な事情を抱えやむなく犯行に及ぶしかなかったタイプの犯人が何度か立ちはだかった意味もようやく理解しました。
証拠が消えてしまわないよう、偽証の隙を与えないよう、迅速かつ正確に事件を解決に導こうと奔走する彼女の様子は、同僚たちからすればさぞ生き急いでいるように見えたことでしょう。しかしその一度の過ちから芽生えた信念が、彼女を『捜査一課のアイルトン・セナ』と言わしめる能力を開花させたこともまた事実ですから、複雑なものがありますね。
いずれにせよ、誠実さを追い求めるという、ただ一つ誠実であろう行動を続けることのできる高千穂さんに、深い敬意を表します。
面白かったです! 次回作もお待ちしています!
作者からの返信
コメントありがとうございます。
完結をお祝いくださり、誠にありがとうございます。
急に倒叙から人間ドラマじみた何かになったので、
高千穂の原点へ立ち戻るお話となりました。
アイルトン・セナ本人も生き急ぐようなドライブで走り、
その人生を駆け抜けていきました。それに被るような
彼女の捜査手法は、やはり傷と隣り合わせの勲章でした。
次回作はいつになるやら分かりませんが、その時にはまた
よろしくお願いいたします。
辺理可付加
完結お疲れ様です!
まさかの人情ドラマになるとは想定外、だが、それが良い!
初めは、ニヤニヤの憎たらしいコンチクショウだったが、それが弱さを隠していたという最後の感情の爆発、素晴らしかったです。
素敵な作品、またの次回作をお待ちしています。
作者からの返信
コメントありがとうございます。
完結を労ってくださり、誠にありがとうございます。
お褒めに与り光栄です。
最終回は全然倒叙ミステリじゃなくなりましたね。
ヘルメットの下に隠していた感情が、日頃ヘルメットを
被っていない状態で訪れた面会室にて晒されましたとさ。
次回作はいつになるやら分かりませんが、
またお会いできる日を楽しみに頑張りたいと思います。
辺理可付加
完結おめでとうございます、そしてお疲れ様でした!
近況ノートにも書きましたが、終わってしまうのか…という落胆と、こんなに素晴らしい物語をありがとうございましたという感謝の気持ちが今入り混じっていて、とても不思議な気分です。ほわほわしています。
彼女の心に後悔を残した翠さんの事件、今度こそ信念を貫いた事でやっと呪縛から解放されましたね。
いつも飄々とされていた高千穂さんの零れた涙に貰い泣きしました。
ずっと苦しかったよね、ありがとうねと、きっと蒼さんも言っていますね。
辺理可付加様は紡さんといい、高千穂さんといい、かっこいい女性達を描くのが本当に上手です。
やはり、おくさまの影響かしら。
ミステリーはやりたくない、と書かれていましたが、こんな傑作を二つ残して何を仰るのやら。
また期待しています(笑)
ありがとうございました!!
作者からの返信
コメントありがとうございます。
完結お祝いくださり、そのうえ労ってもくださりまして
誠にありがとうございます。
近況ノートにもありましたが、当初の予定をクリアしたので
本作はここまでです。私も名残惜しいですがさようなら。
こちらこそ五十話近くもお付き合いくださりまして、
重ねて感謝申し上げます。一話が長いわ内容ごちゃごちゃ
してるわで、さぞかし大変だったことでしょうに。
私も連載を終えてほわほわしている最中です。
不思議な気分です。睡眠時間削って話書いて
「なんで私はこんなことして苦しんでるんかな?」
とか何度も思いましたが、やっぱり連載がないと
落ち着かないんでしょうかね。寂しいな。
読んでくださった皆様と同じように登場人物にも見守られ、
高千穂はついにゴールしました。話の中では短いけれど、
本人の中では長かった道のりをついに。
そこに寄り添って同じように涙してくださったさくら様に、
うふふ、普段’’お察しします’’を言っているのは
私の方なんですけどね、と高千穂も照れ隠しで喜んで
いますね。
キャラクターをお褒めいただけることは何より嬉しいです。
私が心を砕いて生まれてこさせた子たちを
愛していただけるということですから。
どうしてこう、頭おかしくてパワフルなお姉様が多いのか。
どうしてなんでしょうね? 性癖と言ってしまえば
それまでで俗っぽく終わるかもしれませんが、やっぱり私が
「この世で最強なのは女性だ」と信じて疑わないから、
ということもあるんでしょうかね。
そんなに褒めてももうミステリはやりませんよ?
と言いつつ多才でもないのでまた帰ってくるのでしょうか。
いや、しばらくは難しい話なんかやらないぞ! と勝手に
色々考えつつ、次回作もご期待に添えるよう精進する所存で
ございます。一体いつになることやら……。
改めましてこちらこそ、誠にありがとうございました!!
次の世界でお会いいたしましょう。
おそらくまた、強くておかしい女性と一緒に。
辺理可付加
完結お疲れ様でした。
今回も素晴らしい作品だった……
実に感動的な読書体験を有難う御座います。
高千穂さんの感情の爆発。震えました!
その後、言葉遣いに変化がありましたね。彼女の心境の変化が伝わってくる最高の表現でした。
今までヘルメットが強調されていたのは、心に仮面をつけていたという布石だったのですね(勝手な解釈) そう考えると、一話目からガラッと印象が変わります。本当にお見事でした。
人は誰しも仮面を着けている。 そして、その下にある本当の顔を知られるのが恐ろしい。何とも人の本質をつく内容でしょう。
かのアイルトン•セナでさえ、英雄の仮面をつけていたのかも知れませんね。
また、もう一つのテーマである、
『人は守られ、そして人を守るようになっていく』 母性とも人の本質ともいえる素敵なテーマに泣きそうになってます。
ほんと、いい作品を創りますね。
心より拍手を贈らせて下さいませ。
有難う御座いました!!
作者からの返信
コメントありがとうございます。
完結を労ってくださり、誠にありがとうございます。
お褒めに与り光栄です。ご満足いただけたなら私も幸せ。
素晴らしい解釈をしてくださりますね。近いもので
「相手の内面をズバズバ読むくせに自身の内面は今一つ
周りに見えない。そんな防御力の象徴」
としてのヘルメットだったりします。要は仮面と同じです。
しかし今回のエピソードのテーマである「守る」にも
ヘルメットは防具として重なるところがあるので、
割とうまいこと意味のあるオチになったかもしれません。
しかしそう思うと、サスペンションがヘルメットを貫通して
命を落とした本家アイルトン・セナには、多少皮肉な
アイコンだったかもしれません。
やはりこういう「愛情」とか「人を想う」というテーマは
書きたくなりますよね。それが紡たちのように素敵な奇跡を
巻き起こしても、今回のように悲しい結末を導き出しても、
私はそれがとても尊く見えるのです……(自画自賛)。
拍手で送っていただける本作は本当に幸せ者です。
こちらこそ長らくお付き合いくださり
誠にありがとうございました。また会う日まで……。
追伸:素敵なレビューをくださりまして、誠にありがとう
ございます。重ねて御礼申し上げます。
辺理可付加
ごきげんよう、事件解決おめでとうございます、ってこの物語も完結しちゃうんですか!? なんて不意打ちな、連載自体もアイルトン・セナさんじゃないですか!?
ちょっとショックです!
でも、完結おめでとうございます、お疲れ様でした、そして今日まで楽しませていただき、ありがとうございました。
翠さんの言葉が、きっと高千穂さんの胸に突き刺さり、だからこそ感情が溢れ出してしまったのでしょうね。
警察官という職業、ひとは様々な理由で犯罪を犯して、その中には同情すべき理由もあったでしょうけれど、それを判断していいのは捜査に当たった警察官ではない。全ては法の下で明らかにされ、そしてその罪を裁くのは法であるならば、確かに高千穂さんが言う通り、すべての逮捕者に対して、そして被害者やご遺族に対して誠実であるのは、見逃すことなく、真実を詳らかにして、法の裁きの場へと送り出す、それこそが警察官として、そして人間としての誠実さなのでしょうね。
だからこそ誠実さの前で、人間である高千穂さんは悲しみ苦しみ悩み、そしてせき止められずに涙を流してしまったのでしょうね。
高千穂さんという、警部補さんではなく、一人の人間としての真摯さが花開いた、本当に美しいエピローグだったと感動しました。
松実ちゃんは京都府警の地域課に転勤してもいいと思います。
奈良のご実家も近いでしょうから、いいんじゃないかしら?
再び高千穂さんに会える日が来るのかどうかは可付加さま次第ですが、次回作を楽しみにしていますね。
ありがとうございました。
作者からの返信
コメントありがとうございます。
ご機嫌よう、いらっしゃいまし。
元から短い予定だったので完結でございます。
次回作はいつになることやら。
こちらこそ短い間でしたが、一話一話がめんどくさくて長い
本作にお付き合いくださり誠にありがとうございました。
最後は推理ものから人間ドラマのお話になりました。
となれば姉弟の物語を終えたあとは高千穂の物語です。
というわけで彼女が時折見せていた犯人への同情的な態度、
語られた胸中も昇華させて幕引きでございます。
彼女の思いを供養するのにおだ様もお手伝いくださいまして
誠にありがとうございます。
そうですね、松実が京都に行ってしまうと警視庁のデスクが
一席空いてしまうので交換に桃子……は公務執行妨害で
逮捕されてしまうので、紡を入れて霊能捜査しましょう。
その日、京都は滅んだ……。
もし登場してもゲストか、今回の紬みたいな文字りか、
短編に出てくる紡と桃子みたいな名前だけ一緒の別人かは
分かりませんが、いつかまたおだ様のお目にかかれる日を
楽しみにいたしまして、さようなら。
辺理可付加
編集済
このたびは自主企画にご参加頂き、ありがとうございます。
とても面白かったです!
読み終わるのが勿体ない……と思いつつも、結局は最後までほとんど一気読みしてしまいました(笑)
カクヨムにミステリー作品は数あれど、ここまで本格的な「倒叙モノ」は他に知りません。
作中でも言及されている『古畑任三郎』。私も大好きな作品なので、千中さんの真綿で首を絞めるような「らしいやり口」に終始興奮しっぱなしでした!
(ちなみに、私は古畑だと『間違えられた男』が一番好きです)
すべてのお話において、動機とトリック、そして犯人に当たりを付けるための着眼点がとてもよく練られていて、作品タイトルの通り最後まで疾走感を損なうことなく読み終えることが出来ました。
特に『さよならロックスター』は、ライブ中の早業殺人に、ラジオ、現場検証で走らされる松実ちゃん、そして『サントワマミー』と、元ネタへのオマージュが「ここぞ」とばかりにふんだんに詰め込まれていて、千中さんばりに「うふふ」とニヤけながら楽しませて頂きました(笑)
素敵なお話を読ませて頂き、誠にありがとうございました!
作者からの返信
コメントありがとうございます。
このたびは素敵な自主企画をありがとうございます。
お褒めにあずかり光栄です。長くて読みにくい作品を
一気に、大変だったでしょう。お疲れ様でございます。
カクヨムのミステリもホラミスが主流、倒叙とか
刑事ものはあまり多くない印象ですね。
もっと増えてほしいなぁ。
元々私が『古畑任三郎』大好きで始めた、もはや
二次創作レベルの作品でしたからね。「らしさ」が
出ていたなら、とても嬉しいことです。
『間違われた男』は刑事ものでありコメディである
古畑の真骨頂みたいなエピソードですよね。
そういうジャンルでは、私は『動く死体』も
好きなエピソードです。
倒叙は考えるポイントが多くて大変であり、でもそれが
楽しく、逆にそこさえ埋まれば書きやすかったり……
いろいろあるなかで頭を悩ませて作りましたが、
そこをご評価いただけたのは報われる思いです。
『さよならロックスター』は本当に
「『さよなら、DJ』が力技で自分から走っていくなら、
こっちは相手に自分から来させる話にしよう」
で考えた話なので、オマージュ入れまくりの
『さよなら、DJ』にしたい感丸出しエピソードでした。
(もうお分かりのように、私が一番好きなのは
『さよなら、DJ』です)
拾っていただけて、小ネタ入れてよかったなぁ、と。
こちらこそ、改めて長いお話にお付き合いくださり、
誠にありがとうございました。
辺理可付加