第6話 イベント襲来
さて、掃除しますか。
なぜこうなってるかと言うとあのゲーム依存症でグータラの姉貴の巣窟は風呂以外もやばかった。風呂以外…ではなく全てがやばかった。冷蔵庫の中だけは綺麗だったが収納されてるものがエナドリと栄養補助食品ぐらいしかない。よくこれで生きていけるよね…
一応私は家事全般できるからこれくらい小一時間で終わる~って思ってたけど部屋が多すぎるよ…ごみを纏め、掃除機をかけて雑巾掛けをして…、お風呂を磨き姉貴の部屋以外は全て掃除し終えた。あとは姉貴にメールしないと…
:姉貴、部屋掃除するからでてきて。あと食材買うから生活金ちょーだい
:今チームメイトとダンジョン攻略RTAしてるからまた後でな~金は財布に入ってるやつ勝手に使え~
:いや…財布も姉貴の部屋だと思うんだけど…
:あぁそうだっけ?じゃあ全部終わったらだしとくから腹減ったら冷蔵庫の中にあるやつ漁って食っとけ
エナドリと栄養補助食品しかないのにどうしろと…多分この調子じゃ夜までかかるだろうし埒が明かない。ネットサーフィンしてからイオンの元に行こうかな。
・King and sky onlineとは、6つの種族が競い神を倒すゲーム。
・β版では人間族がいたがいつの間にか消えていた。
・獣人族と魔族はβ版の人間族と同じで飛ぶことができない。
・NPCはプレイヤーと同じ時間軸を生き不死身ではない。
・国と国の移動には通行手形が必要
検索を掛けたが今役に立つ内容はこれぐらいしか見つけれなかった。…なぜならまぁ、「ゴミゲー」や「クソゲー」等の書き込みが多かったためだ。さてと、
――――――――――――――――――――
---King and sky online起動---
辺りを見回すと倒れ込んだイオンの姿が目に入った。
「イオン大丈夫?どうしたの…?」
「ご…」
ご?
「ご主人様のバカァァァ!!」
えぇぇぇぇ?急になに、何かしちゃった?
「お腹減ったのニャ、今すぐごはん食べるのニャ!ご飯出してくれればご主人様の顔に落書きしたこと黙っとくのニャ!」
あ、そうだった。イオンはNPC、ずっとそばで私の帰りを待ってたから何も食べてないのか。悪いことをしたなぁ…――――ん?部屋の隅に積み重ねられたお椀やお皿が…
「イオンさん?あそこに積み重ねられたお皿についてなにかしってること、ある?」
「え、えっとこ、これは、、、ご主人様が寝てる間に出てきた2人分のご飯の残骸ニャ…これはどうでもいいのニャ、ご主人様お腹減ったのニャ。」
「あれだけ食べてまだお腹へるの…?あと顔に落書きってどういうことかな?」
イオンの肩がビクッと揺れ、一目散に部屋を飛び出した。が、今の私との関係は主人と眷属。力がなくなったようにへなへなと倒れこんだ。
こういう時ってどうすればいいのかな……
「お仕置き、、かなぁ?」
イオンにされた落書きを落として身だしなみを整えたあと外にでた。落書きを落とす際に鏡を見たけど顔がリアル・ザ・私で驚いた。このゲーム顔とか身体変える操作無かったっけ…まぁどうせ人もいないしどうにでもなるさ、多分。
「さてと、イオンちゃん?お仕置きだけど色々済んだらするから覚悟しといてね?わかった?」
「ニャ、ニャぁう…」
これからだけど…とりあえずイオンを保護したし獣人の国に行こうかな。
イオンの親にも挨拶しないと『あなたの娘さん奴隷にさせてもらいました。』って…あれ?これ殺されるんじゃね?
宿屋を出てまず換金所に来た、今は圧倒的にお金が足りないので作った薬を売る。体力回復ポーション(小)と痛み緩和ポーション、爆裂玉をあるだけ売ったら金貨3枚、銀貨4枚、銅貨25枚になった。この世界の貨幣は銅貨100枚で銀貨1枚、銀貨100枚で金貨1枚だ。よく異世界ファンタジーであるやつだな。お金も作れたしあとは地図と通行手形だな。たしかどちらも同じ店で買えたはず(ネット情報)だからゆっくりと歩いて行こうかな。するとイオンが突然。…
「ご主人様…この街なんか変ニャ。なんか、気配が違うニャ。雰囲気というか、違和感があるニャ」
雰囲気?城下町なのに人が少ないことかな?
まぁそんなこと気にしていたらなにも進まないしパパ〜っと買ってこの街から出ちゃおっか。
「……はい、通行手形と地図ですね。合計で金貨3枚と銀貨3枚です」
お、思ったより高い……けど払わないと進めないから、ね
「これで、お願いします」
地図も買えたしイオンを返しにいくかー
『クエスト発動。Lv4 「傷癒えし子猫は林の中へ」』
[内容]:獣王の保護、生還
[期限]:1ヶ月以内
・クエスト未達成の場合。土地の崩壊
・王の戯言
報酬:次世代の挑戦状
……まーた任務来ちゃったよ。まぁね?来るだろうなーっては思ったよ?でも早くない?そんで今回は期限まで着いてんのかよ、、、リアル時間1ヶ月ならどうにかなるかもだけどこれはどうなんだぁ?しかも土地の崩壊って何!?この世界に悪影響を及ぼすかもしれないじゃんか……クソゲーめぇ……とりあえず獣王のいる国に行きましょっか。
King and Sky Online アウル @muyua
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。King and Sky Onlineの最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ネクスト掲載小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます