エピローグ

本紙の終わりに添えて

 M87ブラックホールが存在するおとめ座銀河団の物語は、私筆者の想像を含めて以上だ。

 余白となりえたこの頁は、隠された英雄の後日談を綴りたい。

 シャブレー超銀河団にある、ガガルガ星の無人探査機は、近郊のブラックホールの中へ入っていった。そして、別の銀河のホワイトホールから、その探査機は三千年を遡って同宙域を漂っていたことが判明する。

 探査機にはガガルガ星にない独立した人工知能が備わっており、その人口知能がホワイトホール近辺の隕石や爆発から回避していたことが記録された。

 ――だが、事実はこれだけではない。

 ガガルガ星の人々は、この人工知能について研究を重ねた。

 初期化された経緯をもつこのAIだが、幸いにも記録プログラム側が、AIの記憶領域の書き換えを行わず、小分けにして保存。それを知った研究者はAIの復元に成功した。

 本人のいうとおり「一生忘れません」とはこのことだ。

 我々はこの記録データを頼りに、顛末をまとめた。

 しがない星の代表として、身を犠牲にした三人の異星人とAIに賛辞を送りたい。

 そして、この物語は貴星である地球テラに届けられるであろう。

 すべての銀河に、繁栄と平和を。

 宇宙は繋がっている。私はこの記録を見てそう確信している。



                                  —了—

 

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Welcome To The Black hole Parade!! 君影 奏 @kuroyurisan

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