第4話 ごめんね




 ごめんね。


 今日深優すごく眠いの。


 でも、もしこわくなっちゃったら、すぐに起こしてね。

 まただっこしてあげる。


 え、おでかけするの?

 深優もいっしょに来てほしいの?


 深優は起きないと、でれないみたいだから、ごめんね。

 気をつけておでかけしてね。


 だいじょうぶ、深優はお姉ちゃんだから。

 いってらっしゃい。



 おでかけしちゃったみたい。


 また、深優だけ、ゆらゆらのふわふわでぽかぽか。


 王子さま、早く深優のこと見つけてほしいな。

 ここにいるよ?

 深優、ここだよ?


 深優はお姉ちゃんになるんだから。

 さびしくっても、泣かないの。

 お姉ちゃんは強いの。



 

 でも。




 お父さん、お母さん。


 深優、さびしいな。


 お父さんとお母さんの笑った顔がいっぱい見たいな。


 いい子にしてるから、また頭なでてくれる?

 ギュウって、だっこしてくれる?


 

 

 深優は、ここだよ……。

 お父さんとお母さんのこと……大好きな深優、は……。




  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る