第2話 ブランコで踊る
「雨って……」
「なに?」
「家って……何処なの?」
「唐突だね家か~」
「知ってたら遊ぼって誘えるし……」
「家はここだよ」
「ここ?」
「ここ!」
「ここは公園だよ……?」
「そう!雨はここにすんでるんだ!」
「……雨ざらしだよ?」
「雨だけに?ベンチのとこには屋根があるでしょ?」
「雨漏りするけどね……雨だけに」
「……いーのー!!公園にすめば何時でも?遊べるし?」
「雨だけに?」
「雨だけに……って雨だけにってなにがだよ!!」
「ぷっ……考えが……幼稚」
「雨クンに喧嘩売ってる??」
「ショウクンは売ってません」
「では雨クンが売りましょう」
ぺちっ 雨はグーで僕の肘上を叩いた
へへって笑いながら雨は屋根があるベンチからでて雨を浴びた
「気持ちい……」
「あ、雨!?風邪ひくよ?」
「ショウも来なよ!」
雨は俺の腕を引っ張って屋根から出した。
屋根で遮られていた太陽が眩しかった。何故だろう曇りなのに何時もより明るく感じる。
僕の手を掴んでいる雨の手は少し冷たかったけど心地がよかったそんな時雨の手が僕から離れた。
「ごめんね。ショウは風邪ひいちゃうね……今日は帰りな!僕は何時でもここにいるから。気が向いたら会いに来て!」
雨はぎゅっと俺の手をつつんだ
「また明日」
雨はそういうとベンチに腰を掛けた。
まるでもう話しかけるな帰れと言われているようで傘を持っていない俺は走って家に帰った。
雨が降った公園には。 えびた @tensitixyan
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