雨が降った公園には。

えびた

第1話 2人ぼっち

「ねえはじめまして。君名前は?」

雨の降った日公園で彼と出会った

彼はまるで雨と一緒に空から来たように突然俺の目の前に現れた。

「ねーえー!聞いてる?名·前·は?」

「……」

「ん?もしかして名前無いの?君なんて呼ばれてるとかないわけ?」

「え、あ、えっと……」

彼は俺の歯切れのない言葉にイライラしだしたんだとおもう彼は土を蹴った

「え、あ、えっとって名前な訳?あだ名とかはないの?」

「ある!!」

「なに?」

「初翼!」

「漢字は?」

「か、漢字……初夢の初に翼って書いて初翼君は?」

彼はこてんと頭を傾かせる彼は年下なのだろうか可愛らしい顔立ちをしていた。

「ショウが決めてよ!」

「え?」

「だからショウが決めてって」

「えー……」

「聞こえてないの?」

「いや聞こえてる……えっとじゃあ。太郎?」

「は?」

「いや、えっとーじゃーあ……太郎丸?」

「え?」

「えっとーすずき?」

「何で名字になったの?」

「んぐぅ……」

「ショウってネーミングセンス壊滅的だよね」

「ぐさ……」

「もっといーのないのー??」

「えー?」

「周りを見渡してみてよ!良さそうのとかない?」

周りを見渡して……?砂場、滑り台、ブランコどれも駄目そうだな……あ

「……雨?」

「え?」

「あ、やっぱり駄目だったか」

「いいじゃん!!!雨!!」

「いいの?」

「まー安直は安直だけどこれ以上ショウに聞いても砂場とかブランコとか返ってきそうだし」

彼の……雨の言うことは俺の心にクリーンヒットしたけど雨の顔はくしゃくしゃって笑ってた

雨の笑顔はずっと前から知ってるような安心感で無性に好きだと思った。

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