第14話 入団試験編 第二試験

2人は時間通りに第二試験場に到着した。

第二試験場は巨大な仏閣ぶっかくのような建物だった。

「でっかいし広いね〜」

「ああ、ここでどんな試験をするんだろうな」

他の受験者達もゾクゾクと集まってきていた。第一試験の時よりもだいぶ減ったがまだまだ多かった。

ドドドンッ!!!

太鼓の音が響く。

本堂の屋根から2人の少年が飛び降りてくる。

シュタッ!

綺麗に着地した2人は顔も身長も瓜二つで

あった。

「2人ともすっごく似てる!双子かな?」

2人の少年が喋る。

「僕たちは第二試験の」

「試験官の」

染轟そごう ほたると」

染轟そごう らんだよ〜」

「第二試験は」

「僕たちとの鬼ごっこ〜」

「僕たち2人が鬼で」

「みんなが逃げるよ〜」

「時間は一刻(2時間)」

「範囲はこの仏閣内」

「捕まったらもちろん」

「失格〜」

「最後まで逃げ切った人だけが」

「第三試験に進めるよ〜」

「今から10数えるから」

「逃げてね〜」

「いくよ」

「10」

っ!!もう始まんのか!

「幽姫!逃げるぞ!」

「うん!」

参加者達が思い思いの方向へ散らばってゆく。

「9」

「8」

「7」

とりあえず建物の中に入って様子を見よう!

近くにあった講堂の2回の窓から様子をに見ることした。

「僕鬼ごっこ好きだよ!小さい時よく遊んだもんっ!」

幽姫はワクワクと楽しそうにしていた。

「シー!静かにしないと気づかれるぞー」

「えへへ、そうだった」

「3」

「2」

「1」

ドドドンッ!!

「はっじめー!!」

蛍と乱の2人から黄色の怪気が漂う。

「轟流の本家か!」

次の瞬間、黄色い二本の光が走って逃げる参加者を次々と捕らえてゆく。

「速すぎる!!」

「走ってるとこが全然見えないよ!」

やばいな、、あの速度じゃ走って逃げるのはまず無理だ。見つからないところに隠れるしかないっ!

運良く2人は蒼蒔と幽姫がいる講堂とは反対方向へ向かった。

「どうする?蒼蒔」

「とりあえず屋根裏に登るか、もしも講堂に入ってきたら屋根に登って屋根から逃げよう」

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