第6話 入団試験編 焦り
次の日の朝、蒼蒔は第一試験場の門前に向かった。そこにはすでに100人ほどが集まっていた。
こんなにいるのか、、
周りを見渡すとさまざまな年齢や出身の者たちがいるようだった。
皆、緊張しているのか黙って試験の始まりを待っていた。
それから半刻ほどした時、
ドンドンッ!!
大きな太鼓の音が響き門が開け放たれた。
すると1人の大男が皆んなの前に現れて怒鳴った。
「集合!!これより入団試験を始める!!
第一試験の試験官はこの俺、
【
いよいよか、どんな試験なんだ
剛善は説明を続けた。
「試験内容は簡単だ!今からお前たちには2人1組になってもらう!誰と組むかはお前たちの自由だ!これからの試験は全て同じ組で行なってもらう!片方だけが脱落や戦闘不能になった場合は2人とも脱落とする!まず第一試験は2組で戦ってもらう!つまり2人対2人で戦うんだ!相手を降参か戦闘不能にしたら勝ちだ!2人で1勝したら次の試験に進める!
今から半刻後に試験を始める!その時に組を作れていないやつはその時点で脱落とする!以上だ!」
組を作らなきゃいけないのか!同じ道場から複数人で参加しているやつらは簡単に組を作れるだろうが、俺みたいに1人で参加しているやつは組作りから難しいな。とりあえず同じように1人で参加しているやつに声をかけてみるしかないな。試験の内容的に出来るだけ強そうなやつを見つけた方が良さそうだ。
おっ!あいつなんかいいんじゃないか?大柄で体格がいいし強そうだ。1人でキョロキョロと見回してるしな。よしっ!声をかけてみるか。
「おーい、あんた俺と組まないか?」
「んーそうだなー、、お前の流派は?」
「俺は
それを聞くと男は明らかに顔をしかめた。
「その流派はどこかの【分家】なのか?」
「ん?いや、どこにも属していないが、」
「はぁ、なんだ【
悪いが他を当たってくれ、野良とは組めない」
そう言うと男は蒼蒔を無視して行ってしまった。
「はあ?なんだよあいつ、感じ悪いな」
【野良の手】か、、その言葉を聞いたことはあったがこんなにもあからさまに差別されるとはな。これは組を作るのが難しそうだ。
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