第29話 6月18日 木曜日

 昨日もアルバイトがあったから夜はポストを見張ることなくついつい寝てしまった。

 朝はポストを開く前に土曜日にまとめた燃えるごみと雑紙を捨てにいき、その帰りにポストを開いた。

 やっぱり今日も白い封筒が入っていた。

 えっ?! 

 千円札が二枚に百円玉が九枚? それに十円硬貨が四枚だ。

 計、二千九百四十円。 


 今日もまた金額がすくなくっている。

 なんでだろう? それに百円玉が九枚? これって五百円玉一枚に百円玉が四枚でもいいはず。

 一昨日のように小銭を最大数で使ってる気がした。


 う~ん、でもここまで中途半端な金額ならいっそ三千か二千九百円にしてくれてもいいのに。

 一通目の封筒が三千五百二十円、二通目も三千五百二十円、三通目は三千八十円。

 四通目は三千五百二十円、五通目が二千九百四十円。

 なにか規則性みたいなものがあるのか? 


 僕はこの二日間、相変わらず菊池さんに電話して大納言にアルバイトに行っていた。

 もちろん今日だって菊池さんに電話をかけるしアルバイトにも行く。

 ……大将に言うと大袈裟な事件になってしまいそうだから、アルバイトのなかでもいちばん話しやすい秋山さんにこのことを相談してみようかな、と思う。

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