応援コメント

第66話 10-8.」への応援コメント

  • アマンダさんは裏通りを徘徊する中で「やっぱり自分はこっち側の人間なんだ」と思ってしまったのですね。

    これはむしろ、陽介や四季のような「日の当たる場所」に生まれ育った人間も闇を抱えていて、それは恵まれているから余計に暗いのだ、ということを目の当たりにするまで、思い続けてしまうかも知れませんね。

    実際現実には、中流以上の家庭に生まれて、大学院まで出ているのに、両親の愛を受け取れずに「うちは機能不全な家庭だった」とか言って、ずっと心の奥底に闇を抱えたままという人もいます。

    アマンダさんのように経済的に厳しい幼少期や、ハーフゆえにいじめられるなんて理由がはっきりしない分、さらに深刻です。
    日本の公立の小学校は、全員日本人でもイジメは起こるので・・・

    そういう、恵まれた生まれと育ちのくせに、ふたを開けたら闇をたたえているどうしようもない弱い人間を見たら、彼女も「人間は皆、弱くて汚い部分を持っているのか」と気付くんじゃないかと、思ったのでした。

    作者からの返信

    ごきげんよう、綾森さま。
    いつも丁寧に、じっくりと深くまでお読み下さり、温かくお優しい応援やコメント、本当にありがとうございます。

    本当に綾森さまのお感じになられている通り、アマンダにとって夜の横浜裏社会の探索行は、自分が辿ってきた過去を再現するかのような、そして再確認するような行為だったのかもしれません。
    初日に暴力団相手に大立ち回りを演じた時。
    アマンダは、きっと、昔の血が騒ぎ、ひょっとしたら楽しさすら感じていたのかもしれない。
    それが結局、自分はあの頃の闇を未だに抱え込んでいる、闇の住人から抜け出せていない、そんな絶望感を感じてしまったのでしょう。
    だからこそ、陽介との刹那の幸せな暮らしも、そろそろ幕引きにしてもいいのかもしれない、と諦めてしまったのかもしれません。
    そんな彼女をやっぱり四季も、陽介も心配していると言うのに。


    引き続きお楽しみいただけますならば、こんなに嬉しいことはありません。

  • こんにちは。

    アマンダ、こじれているように見せて、これが彼女が歩んできた道、変えようがない事実なのですよね。
    陽介が太陽なら、アマンダは光、昼と夜は決して交わらない。
    切ない気持ちが伝わってきます。

    アマンダは過去、闇に囚われているけど、そこから抜け出せるのになあと思いつつ、その一部は陽介の役目なのかもしれませんね。

    最終話に向かってどう収束するのかちょっとドキドキしますね。

    作者からの返信

    ごきげんよう、水無月さま。
    いつもたくさん丁寧に、じっくりと深くまでお読みくださり、温かくお優しい応援やコメント、本当にありがとうございます。

    アマンダは、どうしたって過去の呪縛から逃れられないと信じ込んでしまっていますよね。
    それだけ重い過去であることはわかりますが、陽介の隣に立つと、どうしても自分の影がはっきりと自覚させられてしまう。
    それが四季ちゃんには、とても哀しくて歯痒く思えるのでしょうね。
    そしてそこから救い出せるのは、陽介だけだと言うことも。

    引き続きお楽しみいただけますならば、こんない嬉しいことはありません。

  • 『幸せを願っちゃいけない人間なんか、ひとりもいないんだよ、雪姉……』

    この言葉がすごくいいですね。

    アマンダの哀しさが伝わってきました。
    けれど、自己認識出来ているってことは変わっていけるかもしれないですね

    作者からの返信

    ごきげんよう、チャーハンさま。いつもたくさん丁寧に、じっくりと深くまでお読み下り、温かくお優しい応援やコメントを、本当にありがとうございます。

    本当に仰る通りだと思います。
    自己認識出来ていること、思考停止に陥っていないこと。四季さんもきっとそこに賭けての説得だったと思います。
    誰だって、どんな悪人だって、誰かを恋することは諦めなくて良い。
    それは人としてとても自然な感情の発露で、だからアマンダは悩み苦しんでいるのでしょう。


    引き続きお楽しみいただけますならば、こんなに嬉しいことはありません。

  • ご機嫌よう、お邪魔いたします。

    この回のコメントにこんなことを書いてはいけないかもしれませんが、
    私は「よかった」「安心した」と思っています。

    だってあのヤクザ相手に大立ち回りをした暴力の権化のようなアマンダ。
    その時やはり、どう見たって心底ノリノリだったアマンダ。
    彼女がそんな自分を冷静に自覚して、どういうことか理解しているのですから。
    気付けるということは、根っからの暴力者で処置なし、ではないはずですから。

    作者からの返信

    ごきげんよう、可付加さま。
    いつも丁寧に、じっくりと深くまでお読み下さり、温かくお優しい応援やコメント、本当にありがとうございます。

    いえ、もうまったく、可付加さまの仰る通りなのです。
    アマンダは、あの夜昔の血が騒いだのか、とにかくアドレナリンを放出しまくって暴れ回ったあの夜の出来事を、彼女はとても冷静にみつめなおし、そして自分の弱さと本質を理解してしまったのですから。
    それはアマンダにとっては、絶望すら覚えるような事実。
    だけど、それを知った四季には、そしてもしもそれを知ったとしたら陽介も、きっとアマンダに再び手を差し伸べるでしょうから。
    今回のやくざとの大立ち回り、以前、ミハランで若禿(言い方!)に絡まれた時のこと、どうぞ頭の片隅にでも置いていただけると幸いです。
    この件、実は後を引きます。

    引き続きお楽しみいただけますならば、こんなに嬉しいことはありません。

  • こんばんは

    幸せが大きければ、絶望もまた……。

    両方を知っているという複雑な心境を静かながらに的確に描写されていて凄いなぁ、と素直に拍手!

    失う恐怖と幸せが増えていくという、また違った視点の恐怖を天秤にかけ、ゆらゆらとタバコの煙が漂うように、自分はその場から動かずも、煙は現れては漂い広がり消えていく。そんな様子と夕暮れというシチュエーションがアマンダの心の中を具現化しているようで素敵でした。

    本編にちょこちょこと登場する「もうひとつの宝物」こちらも気になる内容ですね。陽介が現れるまで彼女を支えていたものは何か?続きが楽しみです。

    作者からの返信

    ごきげんよう、50%くらいかさま。
    いつもたくさん丁寧に、じっくりと深くまでお読み下さり、温かくお優しい応援やコメント、本当にありがとうございます。

    本当に過分なほどのお褒めのお言葉、光栄です、そして嬉しいです。
    アマンダの幸せを求める心の叫びと、それはお前には過分なんだと引き止める過去の自分の鬩ぎあい。
    アマンダと言う、ある意味面倒臭い女性の内面をきちんと描き出し、そして何故彼女は幸せ(陽介)に素直に手を伸ばせないのか、ある意味この物語の肝がそこにあるが為に、このエピソードは何度も書き直しました。
    そこを丁寧に読み取って頂けて、こんなに嬉しいコメントを頂けたこと、本当にこの物語を書き続けて良かったと幸せです。ありがとうございます。

    引き続きお楽しみいただけますならば、こんなに嬉しいことはありません。

  • おだ様
    おはようございます!

    なるほど、こういう展開が待っていたのですか。
    アマンダさんの哀しさが心に沁みますよ。

    ほんと、人というものは環境生物ですよね。
    どれだけ離れていても、慣れ親しんだ環境にはどうしても安楽を覚えてしまいます。
    とはいえ、新しい環境に馴染むことができるのも人間というもの。
    アマンダさんにも光の側面があることを理解して、そちらに身体ごと踏み入れる覚悟をして欲しいものです。

    といいながら、悩み模索するアマンダさんがまた魅力的なんですよね(^^;

    作者からの返信

    ごきげんよう、明之さま。
    いつもたくさん丁寧に、じっくりと深くまでお読み下さり、温かくお優しい応援やコメントを、本当にありがとうございます。

    アマンダの悲しみに心を寄せて下さる明之さまのコメントのお優しさが、胸に沁みてまいります。本当にありがとうございます。
    仰る通り、アマンダは暗闇を這いずり回ることに慣れてしまっているのでしょう、まさに過去の環境に懐かしさを覚えてしまうほどに。
    だから余計に、四季や陽介の立つ日向が明るすぎて、眩しすぎて、腰が引けてしまうのでしょうね。
    そんなアマンダの悲しみを知る四季は、どうにかして彼女をそこから引き揚げたくて、だけど無理矢理引き上げるだけでは駄目だという事も解っていて、だからこそ言葉を失くしてしまうのかもしれませんね。結局彼女を救えるのは、彼女が諦めきれずに手を伸ばし続けている先に立つ、陽介だけなのかもしれません。

    引き続きお楽しみ頂けますならば、こんなに嬉しいことはありません。

  • 『幸せを願っちゃいけない人間なんか、ひとりもいないんだよ、雪姉……』

    この言葉、すごくいいですよね。

    それにしても、アマンダ、寂しい。日の当たるところを陽介は歩いて来て、自分は暗いところって、
    なんだか、かわいそうになります。

    作者からの返信

    ごきげんよう、雨さま。
    いつもたくさん丁寧に、じっくりと深くまでお読み下さり、温かくお優しい応援やコメントを、本当にありがとうございます。

    アマンダの心に想いを寄せて下さって、本当にありがとうございます。お優しくって、涙が零れそうです。
    アマンダはいったいどこまで、自分を貶めているのだろう、それはきっと陽介と出逢うまでの過酷な日々、それが陽介との出逢いで上書きされた筈なのに、四季の依頼で横浜の裏世界を渡り歩くうちに、自分の本質はあの頃と変わっていないんだ、と思ってしまったからなのでしょう。
    四季はそんな彼女を救い上げたい、でも感情が拗れてしまったアマンダはどうやら、とある覚悟を決めた様子です。
    後戻りできるのか、四季が望む救いを彼女にあげることができるのか、そして陽介はそんな彼女の苦悩に気付いてあげることが出来るのか。

    引き続きお楽しみ頂けますならば、こんなに幸せなことはありません。