第1話 🍀キミと出会って🍀

『これから私たち、ずっと一緒だよ!』



そんな、子供みたいな約束をしてから、

10年が経とうとしている。

「おはよう!蒼空(そら)!」

「おはよう、陽菜(ひな)」

そう、私〈蒼空〉こと宮野蒼空は10年近く一緒にいる、親友〈陽菜〉こと白月陽菜と今日もテスト勉強をするため、図書館に行く約束をしていた。

「今日も、分からないところ教えてね!」

「陽菜もね」

そう、お互い苦手なところが真逆なだけあり、テスト勉強の時などは、苦手なところを教え合えるためよく一緒に勉強しているのだ。だが…

「図書館どっちだっけ?」

そう、2人の共通点は方向音痴なのだ。

2人で迷子になることが多く、よく迷子になっては、2人して怒られるというのが当たり前のように続いていた。

「昔も、こんな感じだったっけ」


『蒼空ー?』『何?』『ほんとにあってる?』

信じて進みたいけど、違ってるかもしれない。

怖くて、不安で、泣きそうだ。そんな時に、

『蒼空ー?陽菜ちゃーん?』『陽菜ー?蒼空ちゃーん?』ママ達だ。

やっと帰れる、と安心していたつかの間

『馬鹿じゃないの?!』

と怒られ2人で笑ったのだ。


「ー、ら、蒼空?」「あっ、ごめん。何?」

「はぁ、蒼空は勉強の後なんか、予定ある?」

どうだっただろう?「なかったと思う、」

そう言うと急に、ため息をされた。私は何かしたのかな?「どうしたの?」さりげなく聞けばわかると思い言ってみたら、

「予定無かったらだけど、一緒に喫茶店に来て欲しいの!」

急な頼み事。いつもだけれどこんなに、一人で行くことが嫌で頼んでくるのは珍しい。そう、喫茶店などのお店は一緒に来てとお願いされたことは...1度もない!

「しょうがない!行って差し上げよう」

「ありがとう!女神様!」なんて、くだらない会話をいつもして、そんな毎日が楽しくて、

あの日、君に出会えてよかった。

そうあれは、キミと出会ったのは、


〜蒼空が5歳の時〜

私とはみんな一緒に遊んでくれない。

私も一人でいい。そう思ってた。

近所に引っ越してきた人がいる、そんな話を聞き『さいやく』としか思わなかった。

その人がうちに来た。『引っ越してきた、白月です。』、『こんにちは、宮野です。』そんな親の会話が聞こえてきて、お母さんに玄関まで引っ張られながらついていくと、キミが…

陽菜がいた。『私、陽菜!5歳!あなたは?』

『蒼空、私も5歳、』『一緒だね!』

そんな話だけでも人と話すことが嫌で、でも陽菜とは何故か話していると楽しくて嬉しくて

毎日会いたいと思えた。

それからは、ずっと一緒にいた。小学生に上がって、中学生になって、高校も同じで、楽しくて仕方がなかった。同じクラスが続いてくれたおかげで昔より仲良くなれた。だからずっと一緒だって思ってた。


だけど…






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晴れの日には… @itigotyann

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