初めての呪い

@tenpa9696

第1話

何事においても”初めて”は1回しか起きず、この初めては人生の分岐点になり得ることもある。これは、私が経験した初めてで最も色褪せない記憶である。


初めては1種の呪いの類ではないかとしばしば思う。どの出来事にも置いても、”初めて”はそう簡単に記憶の底には行かないものである。この人生様々な”初めて”に囚われ人生が波乱になることもしばしばあった。

その中でも私が最も忘れらないのは20歳の恋愛だった。これは初めての彼女という意味では無い。今まで彼女が何人かいたがあの人は数多の初めてを僕に残していった。



初めて出会った時の事を今でも鮮明に記憶の中にある。彼女の存在を初めて認知したのは、液晶画面に移る通知だった。大学のゼミでの自己紹介をLINE上で先生が指示していた。日本人の特有の文化なのか、誰もが一番最初に送らず皆で牽制しあっていた。その時彼女は颯爽と自己紹介を初めた。なかなかすごい人だなと思った。今考えると、その瞬間から彼女のことを気になり始めていたかもしれない。それからしきりに皆自己紹介をしていった。

一通り自己紹介が終わると、先生がゼミのグループ分けを行った。そこで僕初めて、彼女を見た。初めて見た時の印象は正直言って最悪だった。

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