12/25 エグくてエロいラノベ、メリー・クリスマス!

 さて、夕食のあと自分はとりあえず部屋に戻った。図書券で買うエグくてエロいラノベをネットで選ばなくてはならない。

 部屋のカーテンを開けると、少し遠くの家のイルミネーションが目に入った。電気代がすごいだろうに毎年毎年頑張っている。

 明日あたりからは街はすっかりお正月ムードなんだろうな、と思う。

 日本人というのはどうにも外国のお祭りを、その神様が何者かも知らずに祝いがちである。クリスマスがその最たるものだろう。

 自分は図書館で聖書を読破した人間であるが、なんというかキリスト教の神様、つまり父と子と聖霊というのを宗教に無頓着な日本人が拝んではいけないような気がする。

 しかしクリスマスを楽しく過ごせてよかった、とは思う。偶像だらけの日本でも、祝う価値のあるものなのかもしれない。

 クリスマスが楽しいなんて何年ぶりだろう。うんと小さいころ、絵本をプレゼントしてもらったとき以来ではあるまいか。その絵本を、25日の夜から毎晩「これ読んで」とせがんだのを覚えている。

 いまではほしい本はエグくてエロいラノベなのだが……とりあえずこれかな、というのを見つけたので、郊外の大型書店の在庫検索をしてみた。ある。近いうちに買いに行こう。

 自分は晴れ晴れとした気持ちで、

「クリスマス、満喫したでござる!」

 とそう言い、ベッドにばふっと飛び込んだ。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

ゆる園芸アドベントカレンダー2022 春臣くんの楽しいクリスマス 金澤流都 @kanezya

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ