第3話
キーンコーンカーンコーン。
下校を促すチャイムが聞こえる。午後3時半頃。
「ねぇ、先生、お馬さんして」
まだ一年生の女子児童が相枝拓斗の背後からその首へ両腕を絡め甘えてくる。拓斗は放課後等児童クラブ(学童保育)の先生であった。
「待って。いまから高学年のお姉ちゃんたちのお迎えをしなきゃいけないから、あとでね」
いかにも残念そうな声を出す。一年生女子はまだ幼児のように体がクニャクニャしていて、抱きしめるとカスタードクリームのような甘い匂いが鼻腔をくすぐる。
拓斗がアルバイトをする学童保育(以下「学童」)は、校舎一階の空き教室を間借りしており、したがって彼は小学校の中で働いていることになる。
もうそろそろ彼のお目当ての子たちが帰ってくる。学童と言えば昔は、一、二年生ばかりの幼い子たちの放課後の面倒をみるイメージが強いが、いまでは六年生まで預かるようになっている。時代の流れだ。
外向けに作られた出入口の前で待つ。
「ただいま!」
元気な声でこちらへと向かってくる。六年女子の聡乃だ。この子のボディは二次性徴の入り口らしく縦には伸びてきてはいるが、横には未だ成熟していない。
「おかえり」
拓斗は言うもののまだ中には入ってはいない。
「拓斗先生、お友達がそこで転んじゃった。手を貸して」
聡乃はおもむろに拓斗の手首を掴み、いまきたところを引き返した。
「どれどれ」
拓斗もされるがまま、それに付いてゆく。そうやって一分掛かるか掛らないほど手を引かれ、何故だか人気がない倉庫の裏へと廻った。 するとたちまち聡乃の顔付きが淫靡なものに変わった。
聡乃は小学校指定の黄色いキャップと赤ランドセルとの釣り合いがまったく取れていない長めの脚、上背の伸びの割には貧弱なバスト。二重瞼、長い黒髪、少女と美女が同居しているような整った顔。間違いなく美少女の部類に入るであろう。
掴んだままの拓斗の手首を、自らのキュロットスカートの中へと導いた。
「聡乃…」
拓斗はいま自分が何を指示されているのは、わかっている。
「拓斗先生、ゆうべ生理が来たの。わたしの体が疼いて…」
導かれた拓斗の右手は、その指でこの美少女の性器をいじるように暗示されている。聡乃の両掌も手の甲に添えられスカートの中だ。
拓斗の指先が下着の縁を越え恥丘の和毛に触れた。その毛は未だ疎らに生えているだけで、ほぼほぼつるんとした滑らかな皮膚であった。
前から少しだけスカートがめくれた。チラ見えする聡乃の下着は、赤紫レースの紐パンティでクロッチにナプキンを付けている。とても小学生が身に着けるランジェリーではない。
「ああ…。前してくれたように、わたしの大事なところ、いじいじしてね」
聡乃は艶っぽい声をあげた。以前、聡乃が人目につかないようにパーテーションの中でオナニーをしているのを偶然発見し、恥ずかしくて泣きそうになっていた彼女を介助して、いかせてあげたことがあった。
「どう、気持ちいい?」
「ああん。ああん…。気持ちいい!」
あの偶然の発見以来、聡乃は自分の指だけではなく他人の手を借りることを覚えたのだった。
聡乃の愛らしい口元から微かに涎が垂れる。黄色いキャップ、乳白色のブラウス、何故だか最高学年の使用感を感じさせない光沢のある赤いランドセル、サスペンダー付きのライトブラウンのスカート、白いニーハイソックス、パステルイエローのスニーカー、体から溢れ出る爽やかな汗の香り。いでたちは女子小学生そのものだが、立ちよがる姿態、いま三本の手を突っ込んでいるパンティはとても子供らしくはない。
「誰を想像してる! 誰を想像してる?」
拓斗は聡乃の頭の中を知りたくて迫った。
「ううん。目の前の拓斗先生だけを…。ああぁぁ~」
聡乃は左手を離して人差し指を薄い唇で甘噛みした。指まで涎に濡れる。
「感度が良くなっている。よし! いかせてやるからな!」
二人とも立ったままで、聡乃は倉庫の外壁を背にしている。拓斗は右手を隠裂でくねらせて聡乃を甚振る。指先に感じる突起はクリトリスであろう。らしからぬ紐パンティは聡乃の愛液で凄まじく濡れて、内腿まで液まみれになってきた。
内に秘めた拓斗のペニスもギンギンだ。空いていた左手で貧弱な右乳房を揉んでやる。
「いっ、いく!」
聡乃は頭を後ろへ反らすように昇天して果てた。しかし、ランドセルが壁との間に隙間を作っていたので、頭をぶつけずに済んだ。
「はぁ…。はぁ…」
恍惚とした瞳の聡乃は、肩で息をしている。
そんな聡乃の両頬を拓斗は両手で包んで口づけをする。
「やだ、ほっぺが私のお汁でべちゃべちゃ」
拓斗の右手には聡乃の愛液が着いたままだった。拓斗はその指をぺろんと舐めた。
「あまい…」
拓斗のフロントは膨らんだままだ。彼もまたゼイゼイと軽く息をしている。
「じゃあ今度は、私が拓斗先生のおチンチンをシコシコしてあげるね」
聡乃は弾んだ声で言い、手慣れた様子でパンツのジッパーを下した。拓斗のペニスは、はち切れんばかりに聳え立っていた。その長さは二十センチはあり、亀頭冠が真ん円として赤黒い立派な逸物だ。
「聡乃…。いいよ…」
聡乃はペニスを逆手に掴んで、テンポよくしごき始める。初めてしてもらった時には拓斗は驚いたが、どこで覚えてきたのか、聡乃はこの手でクラスの男児二人を支配下に置いていると言う。
にやりと笑う聡乃。途中で順手に持ちかえた。
「手がサラサラ液で濡れてきた」
カウパー液が聡乃の白魚のような手筒を濡らす。
「いっ、イク!」
すかさず聡乃が脇へよける。亀頭が精液を噴射した。
「きゃっ!」
聡乃の歓声。
ドロドロと白尾を引いた精液が放物線を描いて飛び、アスファルトに落ちた。
聡乃には未だオーラルやペッティングを要求したことがない。互いに手淫で相手をいかせるだけだが、男女の仲は日々深まっていくことを実感している。そもそも拓斗が聡乃とこんな仲になったのは、彼が新年度から学童でアルバイトを始めたことが切っ掛けだった。
先生のはなし 三木田 出 @mikitadashi
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