リサイクルショップに行く、子供を売りに行く、という衝撃的な出だしで引き込まれました。どうなる?先が知りたい、と欲求が高まってきた時に設定や背景が明らかにされ、やはり上手い!
息子が主人公へ衝撃的な真実を明かし、それは主人公の仕打ちに対する無邪気な仕返しだったのかもしれない、と感じました。
反抗期の一種としてやり返して、そして踊る。感情のある振る舞いのようでも、主人公にとっては本当の人間であることが価値を決定付けるもので、無機質に聞こえる笑いが響き渡る。ここが絶望のいい味出てました。
思い切りの良いさっぱりとした読み口、始終惹き付けられる物語で、面白かったです。