エピローグ

第18話 そして、その後

 それから約10日後、彼女は高等学校の卒業式に出向いた。

 このとき、彼女の父親は所用のため岡山には出向けなかった。その代わり、親代わりとなっていた下川夫妻が出席してくれた。

 それから1年数月後、下川、本田両夫妻から晴れて「合格」をもらった彼女は、数年来着ていた喫茶「窓ガラス」のウエイトレスの制服数着を土産に、父のいる大阪へと向った。

 もう一人のウエイトレス、マスターの娘の本田陽子さんは、彼女より少し早く、翌年4月から公立中学校の家庭科教師として、郊外の中学校に赴任した。


 この喫茶「窓ガラス」のウエイトレスの引継は、彼女たちの頑張りもあってか、上手くいった模様である。

 その後も変わらす、この店は大学関係者らを中心に繁盛した。

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3年目の春 ~迫り寄る解放感への懸念 与方藤士朗 @tohshiroy

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