第15話 魔装の激突

 カエムワセト達の前に現れたのは大人の男を一度に三人は飲めそうな太さの、漆黒の大蛇だった。

 その身体に鱗は無く、全体は黒い水で構成されているように半透明で、中心に近づくほど不透明度が増している。猫の様な縦長の瞳孔の瞳は、金の球に黒い三日月をはめこんだようだった。

 大蛇が三日月形の瞳孔を広げ、大口を開けた。四対の鈍く光る毒牙に囲まれたその中心は、何も無いぽっかりとした闇だった。


「【こしゃくなぁぁぁぁっ!】」


 どおん!と地を叩く音を上げ、大蛇が天井に飛びあがり、影に頭から吸い込まれるように消えた。だが逃げる気は無いらしく、天井の影でとぐろを巻くように何度か円を描いた後、ハワラめがけて飛びかかって来た。

 すかさずカエムワセトがハワラを自分の後ろに下がらせ、ライラが矢を放つ。だが波状に動く身体をとらえることは難しく、矢じりは大蛇の頭を軽くかすめただけだった。しかしそれで一瞬の隙ができ、アーデスが斬りかかった。

 剣の切っ先は確かに蛇の身体をとらえたが、反応が素早く、期待ほどのダメージは与えられなかった。


「ちっ。浅い!」


 アーデスが舌打つ。大蛇はまた、天井へとその巨体をのけ反らせ影の中に消えてしまう。だが、切っ先を見ると、そこにはしっかりと魔物の黒い血が付着していた。


「さて、どうだい?聖水に浸した剣のお味は」


 アーデスがにやりと口元を歪めて問う。

 ここにいる全員が所持している武器は全て、弓矢一本に至るまで、アーデスの剣と同じく聖なる池で清められている。侵襲は少なかったが、その効力は礼拝堂に響き渡る大蛇の苦しそうな呻き声が、はっきりと証明していた。


「【かすり傷一つ負わせた程度で調子に乗るでないわ!我の動きは封じても、神殿を埋め尽くす蛇からは逃げられると思うでないぞ!】」


 大蛇の怒声が神殿中に響き渡る。その声は、礼拝堂を抜けた聖なる池で待機する者たちにも届いていた。


「リラ。来るぞ。準備は良いか」


 リラとイエンウィアを含め総勢12人の魔術の使い手が、ホルス神殿の聖なる池を囲んでいた。

 イエンウィアの問いかけに、リラは池の水面を注視したまま黙って頷く。そして、呪文を唱え始めた。イエンウィアと神官達もリラに合わせるように同じ呪文を詠唱する。

 

 月夜を写していた池の水面が揺らぎはじめ、底から徐々に光が浮かび上がってきた。

 礼拝堂にいるカエムワセトは、聖なる池に招かれる多くの足音の気配を感じながら、「ああ。分っている」と大蛇に答えた。


「そのための、援軍だ」


 その言葉を合図に、聖なる池が強い光を放ち、水面が圧し上げられ、中から武装した兵士達が次々と歩み現れる。


「うわぁお・・・嘘みたいっすね」


「もう俺、これから何が起こっても多分驚かねえわ」


 その光景は礼拝堂の窓からも見る事が出来た。

 カカルは目を輝かせ、ジェトは生まれて初めて経験する摩訶不思議の連続に、乾いた笑いを洩らした。


「げっほ!リラ。溺れ死ぬかと思ったぞ」


 先頭に出てきた男が、せき込みながら文句を言った。


「ごめんね。大勢だから手間取っちゃった」


リラはにこりと笑って謝罪する。

 昼間、メルエンプタハ達をラムセスの元に送ったカエムワセトは、イシスネフェルトにラムセスへの伝言も頼んでいた。

 “意思を失った蛇という蛇”を撃退するため、アメンヘルケプシェフの兵を貸してくれないか、と。

 

 池から出てきたのは歩兵と弓兵の総勢100名ほど。ホルス神殿の外周を守り、蛇を撃退するには、十分な数である。仕掛けは上々だった。

 だが神官達は、先頭に出てきた男の姿を見て驚愕した。


「陛下!?」


 兵を率いて池から現れ出でたのは、皇太子ではなく、上下エジプトのファラオ、ラムセス二世その人だった。


「【よかろう。援軍もろとも、我の餌となるがいいわ!】」


 蛇の魔物が礼拝堂から出て行く気配がした。カエムワセト達も、一旦援軍と合流するため礼拝堂を出て外を目指す。


 一撃で仕留められるとは誰も思っていなかった。だが、壁のところどころに黒い血痕がみられた。松明をかざして追って見ると、天井を這った事が分る。

 予想通り、大蛇の魔物は松明の光が届かない影の部分を移動していた。

 神殿は内外問わず、いたるところに設置した松明の明かりに照らされ、昼間のように明るい。神殿の外壁まわりは、蛇の襲来に備えて最も明るく照らされている。大蛇の魔物が特に明るい前庭に出る事はまず無いだろう。

 これからは血痕を目印にしながら、松明の灯りが届かない上部や影の部分を探し、出口から徐々に逃げ場を狭めて追い込んで戦う手はずになっている。


「兄上!兵を外壁周辺に――」


 皇太子が来たと信じて疑っていなかったカエムワセトは、兵の指揮を頼みかけて足を止めた。ライラとアーデスも、援軍の先頭にいる人物の後ろ姿に、ぽかんと口を開ける。


「・・・父上?」


「よお、カエムワセト。要請どおり来てやったぜ」


 ラムセスは呆気にとられているカエムワセトに振り返ると、快活な笑顔を見せた。

 ラムセスと共に前庭に移動してきたイエンウィアと他の神官達は、たいそう困った顔をしている。

 ラムセスは自分の登場が主力部隊を動揺させている事などお構いなしに、右手を額にかざして門に向くと、目を凝らした。


「おっ。なんか外がうぞうぞしてるぞ。なんだありゃ」


「蛇の大群です」


「まじかよ。すげえ数だな。けどなんで入って来ねえんだ?」


 すっかり調子を狂わされたカエムワセトは、呑気にイエンウィアと喋り始めたラムセスに眉を吊り上げ「父上!」と呼ばう。


「私が要請したのは兄上の兵です!」


 カエムワセトの言葉に、ライラとアーデスもコクコクと頷いた。

 ラムセスがにやりと笑った。その笑みを見た瞬間、そこにいた全員が『あ、これは確信犯だ』と悟る。


「だから俺が連れてきてやったんだよ。俺の軍隊はアメンヘルケプシェフに指揮させてるぜ。丁度いいお勉強だ」


 本来なら自軍を率いてここに居るはずの皇太子は、ファラオの軍をまとめてぺル・ラムセスでメルエンプタハの警護にあたっているらしい。

 わざわざ指揮役を交代してきた理由として、ラムセスは皇太子への教育的指導を挙げた。


「あいつ最近弱気だったから、いい薬だ。恩にきるぜ」


「さすが大将。やってくれるねえ・・・」


 アーデスがため息交じりに言った。その表情から、皮肉であることが伺える。

 アーデス達より少し後ろでは、ジェトとカカルが茫然と立っていた。

 2人が噂で耳にしていたラムセス二世は、軍人王の末端に名を連ね、上下エジプトを統べる王者の名を欲しいままにしている偉人である。断じて、目の前にいるようなざっくばらんでふざけたオッサンではない。


「あれ、王様?マジで?」


 ジェトは先程礼拝堂で口にした台詞を撤回したい思いだった。ショックと驚きのあまり、うっかり本人に聞かれようものなら手打ちも有りうる言葉でラムセスを指差す。

 だがラムセスは持ち前の鷹揚さで少年の失言を毛ほどにも気にしなかった。


「来いよ、アーデス。久々に暴れようぜ」


 これまでの戦場とはまた違った修羅場を前に、若い頃の血を騒がせたラムセスは完全に輩と化している。


「行っていいのか?」


 かつての戦友に呼ばれたアーデスだったが、念のため、現在の主に許可を問うた。

 ラムセスは剣を振り回して準備運動を始めている。

 父親のやる気に溢れた姿を目の当たりにしたカエムワセトは、頼りになる忠臣を父のお守役に手放す事を決めた。


「アーデス、父上を頼んだ。他の者は、策戦通りに動いてくれ。――リラとハワラ。私と一緒に上へ」


 カエムワセトはハワラの手を引き、リラと共に屋上に通じる階段へと向かう。

 全体を見渡せる屋上は、ファラオ軍と主力部隊の援護が同時に可能となる場所だった。また、天井が無ければ、暗闇と影を避けるだけでハワラを大蛇の魔物から守る事ができる。


「おい、息子!」


 階段を登りかけたカエムワセトを、ラムセスが呼びとめた。


「一軍隊に大将は二人も要らねえ!お手並み拝見させてもらうぜ!」


 これまで幾度も大軍を率い戦地を駆け抜けてきた王者からの激励は、初めて軍を指揮する息子に、ほどよい緊張と高揚感をもたらした。

 カエムワセトは唇をきゅっと結ぶと、「――はい!」と力強い返事で応えた。


「ハワラ。常に私かリラの傍にいるように」


 屋上に到着したカエムワセトはハワラに指示を出すと、手すりの壁に手をついてぐるりと前庭を見渡した。

 大蛇の魔物に操られている蛇の集団が、徐々にイエンウィアの結界を破り、神殿の敷地内へ侵入しつつある。

 神殿の敷地内は、トトの書と大蛇の魔物の両方の魔力が混じり合い充満している状態だった。結界を破って神殿の敷地内に侵入した蛇が、そのままの姿でいるとは思えなかった。

 長引けば長引くほど、形成は不利な方へと傾いてゆくはずである。カエムワセトは、この闘いは時間との勝負だと判断した。

 カエムワセトは大きく息を吸うと、目下に広がる全兵に指示を下す。


「目標は神殿内に追い込んだ!奴は影となって移動するはずだ!既存の兵はそれを全力で叩け!ファラオ軍は左右に展開!門および外壁の守りを固め、来襲する蛇の侵入を阻止せよ!」


 フイの預言のお陰で、魔物に意識を乗っ取られた蛇に対抗できるだけの兵力を準備する事が出来た。


 毒蛇の侵入を防ぎ、ハワラを守り、敵を捜索して叩く。


 この三つが叶えば、勝利を収められる。そして今、三つの全ては問題なく実行されようとしていた。


 きっと大丈夫だ。上手くやれる。


 カエムワセトは心の内で言い聞かせると、杖に姿を変えたトトの書と、腰帯に挟んだラムセスの剣を、ぎゅっと握りしめた。

 だが、いきなり最初の目標達成に不安の影を落とす事態が起こる。


「それそれ。蛇が相手だって聞いたから、ありったけの鶏を土産に集めてきたぜ」


 ラムセスが指を鳴らし、それを合図に何人かの兵たちが、手に持っていたカゴを開ける準備をする。


「鷹じゃねえのかよ」


 アーデスの指摘はもっともだった。家畜より鷹や鷲などの猛禽類のほうが攻撃力に優れている事は明らかである。


「時間が無かったんだよ。いいだろ鶏も蛇食うんだから」


 一羽の鷹より10羽の鶏のほうが蛇狩りには役立つはずだと主張し、ラムセスは兵たちに土産を開けさせた。

 多数のカゴから何十羽という鶏が飛び出す。

 しかし、放たれたニワトリたちはうろうろと彷徨うばかりで、一向に足元の蛇を食べようとしない。しかも何となく、動きも頼りなげだった。


「しまった。“鳥目”か!」


 気付いたラムセスが悔しそうに額を打った。

 一同、唖然とする。


 多くの鳥は、夜間でも人以上に目が見えている。夜に視力が著しく落ちるのは、一部の鳥類だけである。鶏は鳥目の代表格だった。

 

 実はこれだけの人間がいて、誰も鶏の鳥目に思い当たらなかったのは、鶏がまだそれほどエジプトに定着していなかった事が理由だった。古代エジプトで鶏は食用ではなく、むしろ鑑賞用や儀式用での用途で繁殖されていたのである。

 とはいえ、失態は失態。


「あんた、馬鹿じゃねえの!?」


 頭にきたジェトがラムセスに辛辣な言葉を浴びせたが、誰も咎めない。

 皇太子の精鋭部隊とは言え、対魔戦など皆初めての経験である。偉大なファラオがしでかしたチャーミングな失敗を笑う余裕を持つ人間など、その場には一人もいなかった。


 回収するのも手間なので、放った鶏はそのままで、援軍は指示通り扇状に別れ、蛇の撃退に乗り出した。

 神官で主に構成された主力部隊は、聖水で清められた武器を手に神殿内部に突入する。


「噛まれぬよう細心の注意を払いつつ、結界内への侵入を許すな!結界の中に入った蛇は恐らく――」


 カエムワセトが援軍に指示を出し終える前に、一匹の蛇が結界のラインを超えて敷地内に入った。


「げえっ。何だ!」

「でかくなったぞ!」


 兵たちの叫び声が、カエムワセトの予感が的中していた事を証明した。


「やはり、魔力を浴びて変異したか」


 カエムワセトの表情が険しさを増す。

 大きくても人間の腕程度の長さだった蛇が、魔物の魔力を浴びた途端、次々と人一人分の大きさの大蛇に変わってゆく。


 怯む兵士達に、巨大化した蛇を縦に一刀両断したラムセスが叫ぶ。


「喜べ野郎ども!的がでかくなった分戦いやすいだろうが!」


 ラムセスの闘いぶりに触発され、巨大化する蛇に逃げ腰だった兵士達の動きが良くなった。

 本来の動きを取り戻し、次々と巨大化した蛇を斬り倒していく皇太子の精鋭部隊の様子にひとまず安堵したカエムワセトは、続いて神殿内部への援護に回る。


 カエムワセトが杖を握る手に力を込めると、杖はまたそれに応えるように光った。そしてその光は、カエムワセトの前に呪文となって形作られる。

 目の前に浮かび上がった神官文字の羅列を見たカエムワセトは、口元に笑みを浮かべた。

 この呪文はまさに、今カエムワセトが望んでいるものだ。


「『影よ闇よ聞くがよい。お前達は光と共にこの世に祝福を与えられし崇高な存在である。お前達はけして異物を受け入れてはならない。悪意を持つ者をはじき返すのだ』」


 呪文の詠唱が終わると、再び杖の先から光の波動が起こり、神殿全体に広がった。次の瞬間、バチン!と何かが弾けるような音が大きく鳴り、続いて大蛇の悲鳴が響いた。


―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・


 大蛇の絶叫が聞こえた次の瞬間、カカルの頭上に巨大な塊が降って来た。


「あぶねえ!」


 ジェトがカカルに体当たり、下敷を免れる。

 礼拝堂に続く大広間に落下したその塊は、カエムワセトが唱えた呪文により影から弾かれた大蛇の魔物だった。

 ライラと弓を持つ神官がすかさず矢を放ったが、大蛇の方が動きが早く、全てかわされ再び影に姿をくらまされる。


「逃がした!」


 ライラが悔しげに舌打ちする。

 予想以上に大蛇の反応速度が早いうえに、どこに出て来るか予測がつかないので、攻撃が難しい。


「大丈夫だ。呪文は何度か繰り返されるはずだ。チャンスはまだある」


 イエンウィアがジェトとカカルの腕を引いて身を起こさせながら言う。そして彼は、危険は伴うが何組かに別れ、それぞれが大蛇が潜みそうな場所を探し、再び呪文で姿を現す機会を待つことを提案した。

 ライラ達は提案通り4組に分かれて、大蛇の魔物の捜索をする事に決めた。


―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・

 屋上で戦況を見守っていたリラが、ふと顔を上げた。

 くんくんと鼻を動かし、「瘴気が濃くなったね」と隣のカエムワセトに伝える。


 カエムワセトは壁に両手をついて身体を支え肩で息をしながら、「なりふり構っていられなくなったようだな」と答えた。額から流れた汗が顎を伝い落ちる。

 トトの書の使用は、予想以上にカエムワセトの体力を奪っていた。一つ呪文を使うたびに身体が重くなり、心臓が早鐘を打つ。まるで呪文の度に、限界まで全力疾走させられているようだった。

 神々から使用を許されたとはいえ、魔法書が身体に与える影響までは免除されなかったらしい。


「代わろうか?」


 リラの申し出に、カエムワセトは首を横に振った。


「大丈夫だ。リラはハワラを頼む」


 こんな状態では、ハワラの安全を気遣いながら魔術を使うのは難しい。リラにはハワラを守るとともに、周囲の変化にいち早く気付いてもらう必要があった。


「息を整えたら、また呪文を放つ」


 そう言った次の瞬間、再び門前で兵士達の絶叫が響いた。

 蛇の中から、人型に変化する個体が出てきたらしい。


「ひ、人型は流石にキモイ!」


 士気を上げるのが上手いラムセスも、両腕に蛇の頭を従えた蛇人間の登場には一瞬弱腰になる。


「陛下。いっそ入口を塞ぐように火を焚けば、蛇の侵入を防げるのでは?」


 兵士の一人が、蛇が火を嫌う習性を利用した駆除方法を提案した。

 だが、ラムセスはその提案を却下する。


「んなことしたら、こっちの退路まで絶たれちまって最悪だぞ。蛇は門だけでなくそこらの穴からでも入って来やがるし、逆にこっちが不利になる。黙って駆除を続けろ」


「しかし、こうもぞろぞろ沸いてこられたのでは、キリがありません」


「この作戦は、こっち側の退路を確保してこそ意味がある。じゃなきゃ、お互い逃げ道のない密室でどっちかがぶっ倒れるまで戦わにゃならんデスマッチにまっちまうぞ。お前、それやりたいか?」


 火攻めを提案した兵士はラムセスのいう『デスマッチ』の光景を頭に思い浮かべると、あまりの惨さに身震いした。そして、「アリ小隊長、全力で退路を確保いたします!」と槍を握り直し持ち場に戻る。

 ラムセスが周囲を見渡すと、何人かの兵士は蛇の毒牙に倒れていた。

 集まっている蛇の中には毒を持つ個体もいる。毒蛇にやられた者は、まず助からないだろう。


「大丈夫か、大将」


 隣で蛇人間の頭を斬り落としたアーデスが、ラムセスに声をかけた。

 ラムセスはかつての戦友に「大丈夫に決まってんだろ」と返したが、一呼吸置いて「今のとこはな」と付け加えた。


「流石のオレもしばらく夢にみそうだぜ。士気が下がるから部下の前じゃ言わんが、人間相手のほうがまだマシだ」


「神殿内の奴らが魔物を征圧すりゃ蛇は退散するはずだ。それまでの辛抱だな」


 神殿が再び光を帯び、バチンという音と共に、二度目の絶叫が聞こえた。

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